2021-04-17

FDA 夢の乗り放題プラン 12空港周遊ツアー (2日目)

 FDAことフジドリームエアラインが「飛行機乗り放題」という夢のプランを発売した。
 名古屋を拠点とするエアラインがこんな企画をしてくれるのなら乗らないわけにはいかない。
 2泊3日飛行機を乗りまくって12空港を周遊する旅に出た。
 2日目は雨の福岡空港からスタート。

2日目は福岡から

8. FDA200 福岡 7:55発 → 松本 9:25着
(14号機 ワインレッド)
2日目は福岡空港から 天気は雨 早朝便は恒例のコモパン
福岡・福岡空港

 早朝、福岡空港に戻ってくる。
 一晩明けたら朝から大雨。天気予報によれば、全国的に終日天気が悪いらしい。雨は仕方がないが、悪天候で飛行機が揺れるのはできれば勘弁していただきたいところ。
 さて、本日最初のフライトは松本行のFDA200便。定刻通りに本州目指してテイクオフ。

 本日最初の機材はワインレッドの14号機。何のことはない昨晩名古屋から乗ってきた機体。一晩福岡空港に駐機していた機体に戻ってきたということである。ただいま14号機!
 雨ということもあり、離着陸時の雲の中はさすがに揺れるのだが、それ以外は順調な飛行だった。
 福岡とは違い松本は良い天気。松本盆地を上から眺めながら飛行機は着陸態勢に入った。

7 松本空港

8. FDA200 福岡 7:55発 → 松本 9:25着
(14号機 ワインレッド)
(上)松本盆地にある松本空港
(下)ターミナルの表には筑摩山地 松本空港を囲むように 信州スカイパークという公園が整備されている
松本の桜は満開。
松本・松本空港

 この旅7番目の空港となる松本空港に到着。
 はて、松本に空港なんかあったっけ? と思うぐらい無名の空港。しかしながら歴史は意外と古く、開港は1965年。純民用の空港としてはまあまあ古い部類に入る。なんでも日本一標高の高い空港なのだそうだ。
 とはいえそこは地方空港。一日の発着数は5往復程度。まあ閑散としている。
そんな松本空港だが、一つ魅力的なポイントがある。松本空港のまわりは信州スカイパークという公園で囲まれているのだ。
 滑走路を含めた空港全体をのんびり散策できるのである。次の便まで2時間ほど時間があるので散策に出かけてみる。
 いくつかのエリアに分かれた広い公園の中で、ターミナルの目の前にある「ターミナルゾーン」、そして滑走路の南東を囲む「花のプロムナード」、「野と花のゾーン」を歩いてみた。
 ターミナルゾーンからは筑摩山地の山々を眺めることができる。そこから南に歩いていけば、滑走路に沿って花のプロムナードが続いている。
 花のプロムナードの桜はちょうど満開。たくさんの人が桜のトンネルを潜りに訪れていた。
 桜のトンネルを歩いているとき、福岡から乗ってきた14号機が離陸していった。行先は神戸空港である。
 花のプロムナードを抜けると、滑走路の南端を囲むように野と花のゾーンと呼ばれる広場がある。広場の向こうに見えるのは北アルプスの山々だ。
 滑走路とターミナルを眺めながら気持ちよく散策できる良い公園である。(欲を言えば、飛行機がもっとたくさん飛んできてくれると尚良いのだけど...)

離陸するFDA14号機とスカイパークの桜

8 新千歳空港

9. FDA211 松本 11:30発 → 新千歳 13:10着
(16号機 バイオレット)
松本からは北の大地へ 新千歳空港でスープカレーを食べる
松本・松本空港

 スカイパークの探索を終え、松本空港に戻ってきた。次は北の大地・新千歳空港へのフライトである。
 飛行機はバイオレットの16号機。FDAの中で最も新しい機体である。
 松本でも風が強かったのだが、上空もかなりの追い風らしく10分早く空港に着くらしい。

千歳・新千歳空港

 1時間半というFDAとしてはかなりの長時間フライトを終え、広々とした新千歳空港に着陸した。天気は、またしても雨模様になってしまった。
 8番目の空港・新千歳に到着したので、本州、四国、九州、北海道と本土四島を制覇したことになる。
 次のフライトまでは1時間半。FDAの就航地で大きなターミナルがあるのは、新千歳と福岡のみ。この機を逃すまいと、昼ごはんを食べることにする。
広いターミナルを探検しながらどこで昼ご飯を食べようか迷ったのだが、選んだのはスープカレーの店・LAVIさん。
 角煮の入ったスープカレーを注文した。カレーは辛さの中にほどよい甘さと酸味がある特色のある味。カレー界の大勝軒といった味わい。スープ自体がごくごく飲めてしまうようなおいしさである。なかなかの当たりを引いたと満足して、次のフライトのため保安検査場へ向かう。

9 山形空港

10. FDA603 新千歳 14:35発 → 山形 15:50着
11. FDA386 山形 16:20発 → 名古屋(小牧) 17:30着
(9号機 ゴールド)
金色に輝く3号機で山形へ 山形空港から名古屋へ FDAの機内誌 DREAM3776 記念に持ち帰らせていただいた。
千歳・新千歳

 新千歳から山形空港へ移動する。
 新千歳からはバスでの搭乗となり、駐機場で待っていたのは黄金に輝く9号機。ゴージャスではあるのだが、全機この色だったらかなりイヤかもという色合い。でも、こんな際どい色も使えるのがFDAのマルチカラーのいいところかもしれない。

東根・山形空港

 山形空港に到着。これで9つ目。
 ここもいつも通り30分の乗り換えのため、玄関を出てすぐに戻ってきて、金色9号機に着席。続いては名古屋に向けて出発する。

 ところでFDAさんの機内にはDREAM3776という機内誌が置いてある。
 100ページ弱のフルカラーの冊子で、FDAさんには失礼だがかなり「ちゃんとしている」。就航地の観光情報やグルメ情報が中心だが、紹介文が充実していて読みごたえがある。FDAさんはフライトはどれも概ね1時間。往復2時間で読むのにちょうどいい分量でいつも楽しみにしている。
 しかしながら今回は19回もフライトするのでさすがに2日目の今日は、もはや読見つくしてしまった。FDAではWiFiのサービスが無いので、上空ではネットが途絶する。
 そんなわけで、Kindle Paperwhiteでこの旅行中ずーっと溜まっていた本を読んでいる。まあ読書するために飛行機に乗っていると考えると、贅沢な旅ですな。

豊山・名古屋空港

 昨日の夜以来、久しぶりに名古屋に戻ってきた。名古屋もやはり雨。
 この次名古屋空港に帰ってくるのは明日の夜の最後のフライト、すなわちゴールのタイミングである。その時まで待っていろよ、名古屋空港。

名古屋から福岡へ

12. FDA313 名古屋(小牧) 17:55発 → 福岡 19:20着
(8号機 ティーグリーン)
名古屋も雨 名古屋から福岡へ
豊山・名古屋空港

 この旅最短の25分乗り継ぎのため、狭い名古屋空港とは言え、急いで出口を出た後、すぐ隣の保安検査場へ移動。福岡行きの飛行機へと向かう。
 待合室を抜け、エプロンに設置された長い通路からA、B、C三つのゲートが分かれている。飛行機の到着場所によっては蛇腹式の通路がタラップまで伸びて雨にぬれずに機内に乗り込むことができるのだが、今回は徒歩移動らしい。
 ゲートの出口でFDAの機体のようなカラフルな傘を貸してくれる。傘を差してエプロンを歩くというのも小牧空港ならではの醍醐味で、それはそれでいい経験である。
 機体はティーグリーンの8号機。昨日名古屋から高知を経由して神戸まで乗っていた機体である。約1日目の再会だ。
 離陸し雲を抜けると沈みかけの夕陽が目に入ってきた。福岡に着くころには真っ暗になるはずだ。
 それにしても、この日は福岡からスタートして新千歳に行ってからまた福岡に戻っている。さらに、その後は、また本州に戻ってくる。飛行機速えーなと言うべきか、日本狭いなというべきか。

風雲急を告げる

13. FDA150 福岡 20:00発 → 富士山静岡 21:25着
(8号機 ティーグリーン)
緊急事態発生
福岡・福岡空港

 この日の出発の地・福岡空港に帰還。福岡も未だ雨止まず。なかなかの向かい風だったらしく、着陸時に多少揺れがあり5分ほど遅れて到着した。
 乗り継ぎ時間が短くなったので、広い空港を急いで歩き回り搭乗口へ戻ってきた。
 結局、この日は松本を除いて一日中天気が悪かったわけだが、ここにきてついに緊急自体が発生した。
 「FDA150便で静岡へ向かわれるお客様にお伝えします」とアナウンスが聞こえてきた。
 本日の最終目的地である静岡空港の上空の視界が悪く、着陸できない恐れがあるとのこと。その場合は関西空港、あるいは中部空港に着陸するという「条件付き運行」となったらしい。
 不安半分、こりゃ面白いことになって来たぞという不謹慎な期待感半分で、8号機に再び乗り込む。

FDA150便 機内

 まあ条件付き運行は時折あるが、なんだかんだ目的地にたどり着くことが多いのでどうにかなるだろうと思っていたのだが、離陸後飛行機はまあまあ揺れ、これは「もしするともしかするかもしれない」と思い始めた。
 離陸後1時間が過ぎようかとしたころ、女性の機長のアナウンスが始まった。
 「静岡空港の天候不良のため、当機は名古屋空港に緊急着陸することが決定いたしました」
 名古屋空港? 小牧? 中部じゃなくて??
 考えてみたらFDAの本拠地は名古屋。関空にも中部にも乗り入れていないので妥当な着陸場所だ。
 (恐らく名古屋空港の運用時間が22時までなので、静岡まで行って引き返すと着陸不能になるため、中部と言っていたと思われる)

ただいま名古屋

名古屋空港へ緊急着陸
豊山・名古屋空港

 そんなわけで明日の夜まで戻ってこないはずだった名古屋空港に戻ってきてしまった。名古屋も先ほどより雨脚が強まっている。
 タラップを降りたところで傘を渡していただき、ゲートに向かって歩いていく。
 さて、それはそれとして今回の旅はあと1日続く予定で、明日の旅をどうするかである。明日の1便目は静岡から出雲に向かう予定となっていたが、時刻表を確認してみると、ほぼ同じ時間に名古屋から出雲に向かう飛行機がある。これに変更できれば、残りのフライトへは予定通り搭乗することができる。また、立ち寄る予定だった静岡空港はもともと明日もう一度寄る予定だったので、目的である12空港周遊も達成できる。

 小牧空港の到着口でFDAの係の方に、明日の朝一のフライトを静岡→出雲から名古屋→出雲に変更できないかと打診してみたところ、快く変更していただけた。ありがとうFDA! ナイス神対応!
 ということで、掛川の宿泊予定ホテルにキャンセルの電話を入れ、名古屋の自宅に一旦帰ることになった。

 全くの不可抗力で名古屋に帰ってきたわけだが、本来FDAの乗り放題プランは、名古屋から出発したら途中で名古屋に戻ってくるのはNG。仮に名古屋に戻るのが許されると、今日の最後に名古屋-福岡を往復した時間で、熊本空港を往復することができる。この場合、1空港多い13空港を制覇することができる。
 どうせ名古屋に帰ってくるならと思わなくもないが、こればかりは言っても仕方がない。

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