2012-06-13

ペンギン列車とペンギン駅長 志摩の旅

 近鉄名古屋駅を歩いていると、「ペンギン列車」という文字が書かれたチラシを発見した。
 なんでもペンギンと一緒に電車に乗ることができるのだとか。
 電車は、三重県の鳥羽駅から近鉄志摩線の終点賢島駅までを走る特別列車で、賢島に着いた後は、駅の近くにある志摩マリンランドを見学するというツアーになっている。
 ちなみに、一緒に乗るペンギンも志摩マリンランドのペンギンで、その中の1匹”志摩ちゃん”は、なんと近鉄賢島駅の特別駅長を務めていらっしゃられるのだとか。
 ペンギン・マニアであるおいらとしては、これは、何が何でも参加しなくてはならないということで、迷うことなく、速攻で申し込み!

鳥羽駅で賢島駅行き貸切列車”ペンギン列車”に乗る (上)社内の中吊り広告も貸切仕様
(下)ペンギンさんは、すでに車内で待機中
鳥羽・鳥羽駅

 ペンギン列車ツアーは、近鉄鳥羽駅前集合。
 受付を済ませたら、添乗員さんに連れられて電車に乗り込む。
 電車の先頭には、”貸切”の2文字。ホームの電光掲示板には、”一般のお客様はご乗車できません”と書かれている。なんだか、妙な優越感。
 ペンギンたちは、すでに電車の中で、ケージに入れられて待機中。
 ペンギン界に鉄っちゃんがいるかどうかは知らないけど、そうでなければ、彼らにとっては、いい迷惑ですなぁ...。
 電車の車内も特別仕様で、釣り広告の代わりに”ペンギン列車”とかかれた、手作り感あふれるポスターが飾られている。
 旅行会社の主催ではなく、鉄道会社である近鉄さんの主催のせいなのか、このツアーは全体的に”手作り”風味で、応対していただいたスタッフの一生懸命さがいろいろ伝わってくるんだよね。
 近鉄さん(のどこかの営業所なのかな?)、あざーす!

電車の中を4匹のペンギンが徘徊
ペンギン列車車内

 電車が鳥羽駅を出発してしばらくすると、いよいよペンギンのお散歩タイム。
 飼育係が持った餌に釣られた4羽のペンギンたちが、先頭車両から後ろの車両へとペタペタと歩いてくる。
 電車に乗っていることや観客の視線を一身に浴びていることなど、いっさいお構いなく、ただひたすら餌のお魚を追っかけている。(でも、ペンギンって、そんな所がかわいいんだよねぇ。)
 どのくらい、周りに興味がないかと言うと、下を見ていないから、俺の足を踏んで、つまずいちゃうんだよね。
 その様子は、運よくムービーに撮れていたので、ぜひ、ムービー↓をご覧あれ。

賢島駅では、ペンギン駅長”志摩ちゃん”がお出迎え
左上は、志摩ちゃんの名刺
志摩・賢島駅

 ペンギンが4両編成の電車を往復し終わった後、10分ほどたったら終点賢島駅に到着。
 ペンギン列車を歩いていた4羽のペンギンの内1羽の”志摩ちゃん”は、賢島駅の特別駅長に就任していらっしゃる。(左の羽根に赤い印がついていたのが駅長の”志摩ちゃん”。言われてみれば、部下の3羽のペンギンたちの頑張りぶりを査定するようにみていたような気もするような、しないような...)
 賢島駅では、志摩ちゃんが駅長の格好をして、みなさんを出迎えてくれる。なんとなく、改札口に押さえつけられているようにも見えますが、多分、歓迎してくれているんです。
 ところで、志摩ちゃんの名刺をみると、好物が”ワカサギ”って書いてある。
 ワカサギって普段は食べさせていないんだけど、こういうイベントで頑張ってもらうときは、好物のワカサギをあげて機嫌をとるんだってさ。(ワカサギ淡水魚だとおもっていたら、実は、元々は海の魚なんだってね)

(左上)てこね寿司
(右上・下)志摩マリンランドに移動 志摩マリンランドではバックヤード・ツアーがある
志摩・志摩マリンランド

 賢島に着いたら、次は、ペンギンたちのお住まいである”志摩マリンランド”に移動。志摩マリンランドは、賢島駅から徒歩5分ほどでの場所にある。
 1時間もあればゆっくり見学できるコンパクトな水族館で、シンボルはマンボーなのだそうな。
 マリンランドに到着したら、まずは、昼食タイム。
 入り口にあるレストランで、伊勢名物”てこね寿司”をいただく。(ちなみに、ツアー代金は、昼食代込)
 てこね寿司は、漬けマグロなどをつかったチラシ寿司というか、すし丼というかそんな感じの食べ物。元は漁師料理だったそうで、素材を簡単に混ぜ合わせただけのシンプルというか豪快な料理である。
 美味しゅうございました。
 

志摩・志摩マリンランド

 てこね寿司を食べ終わったら、まずは、志摩ちゃんと記念撮影。
 ということで、三度、志摩ちゃん登場!
 ちょっと働きすぎなので、たっぷりと残業手当を支給していただきたい。(いや、駅長ってやっぱ管理職だから、残業代でないのか?)
 で、そのあとは、バックヤードツアー開始。建物の裏口に回って、バックヤードに入る。
 スタッフから給餌の説明などを受けた後、大きな回遊水槽を上部に移動し、魚たちに餌の魚の切り身をあげる餌付け体験を行なう。
 まあ、別におかしなことじゃないんだけど、魚に魚の切り身をあげるってのは、なんだか、シュールですなあ。

賢島エスパーニャクルーズに乗船 途中真珠工場を見学
志摩・賢島港

 バックヤードツアーが終わったら、ツアーは終了。
 まだ昼過ぎなので、英虞湾を周遊する賢島エスパーニャクルーズに乗船してみる。
 船が出発する賢島港は、志摩マリンランドから見て、賢島駅を挟んだ反対側にある。こちらも、駅から5分ほどの距離。
 海賊船を模した結構大きな船に乗り込んで、英虞湾へ出航。
 英虞湾って、名古屋からそんなに離れていないんだけど、驚くほど水がきれい。遠くを見渡せば、緑の島々と青い海が幾重にも重なりなんだか、すごく遠くまで来た気がしますな。

志摩・出口真珠

 さて、エスパーニャクルーズは、帰りに出口真珠さんの真珠工場に立ち寄る。
 工場で真珠の核入れ作業なんかが見学できる....という触れ込みなんだけど、どこをどうみても、工場じゃなくて直売所。(もちろん、核入れ作業を見ることはできます)
 まあ、わかってはいたけどね...。
 あ、あと、なんだかしりませんが、直売所には、やたらたくさんネコがいて、ソファーでふんぞり返ってました...。

帰りは、近鉄特急で名古屋へ直行
志摩・賢島駅

 英虞湾遊覧も終わったところで、ぼちぼち名古屋に帰りますかね。
 帰りは、近鉄特急・ビスタカ―で名古屋へ直行。ペンギンはいないけど、席は広々としたリクライニングで、なかなか快適な車両でした。

 いつも思うんだけど、ペンギンって写真で見たり、泳いでいるところ見ているととても鳥とは思えないんだけど、歩いている姿をみると、「やっぱり、ヤツラは鳥だ」って、思うんだよね。
 何にも考えてなさそうというか、5秒ぐらい前のことはもう忘れてそうというか、きっと、電車の中に鳩が紛れ込んできたらこんな感じなんじゃないかなあ??
 なにはともあれ、ペンギンに足を踏まれるという貴重な体験ができた素晴らしいツアーでした。(黄金の左足やね!)

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