名古屋空港を拠点とするリージョナルエアライン・フジドリームエアラインズ(FDA)が発売した2泊3日乗り放題プランを利用して、ただひたすら飛行機の乗りまくる旅。
2日目の最後の13フライト目でまさかの緊急着陸が発生。
元々の計画では最終日の朝は静岡空港からスタートするはずだったのだが、おなじみ名古屋空港からのリスタートとなった。
運よく早朝のフライトを一つ変更するだけで、元のルートに復帰可能。残り6フライトで12空港周遊を完成させるぞ。
またしても早朝の名古屋空港
豊山・名古屋空港
昨夜の静岡の荒天による緊急着陸により、当初は静岡から3日目がスタートするはずだったのが、おなじみの名古屋スタートになった。
初日と同じ時間に家を出て、同じ時間にチェックインカウンターへ。なんだかデジャヴュである。
屋上の送迎ブリッジからエプロンを見てみると、昨日緊急着陸した8号機がまだ駐機している。お互い難儀でしたなぁ。
保安検査場を通って待合室で待っていると、8号機は滑走路へ向かっていった。お客様を乗せていなかったので静岡へのフェリー輸送かな?
さて、本日最初の目的地は出雲。出発10分ほど前から搭乗案内が始まる。機体はローズピンクの15号機のようだ。
ゲートを抜けて搭乗しようとすると、なにやら見慣れぬ箱形のタラップの階段を機体に横付けになっていた。これはFDAが開発したエレベーター付きのタラップなのだそうな。
FDAのバリアフリー対応すばらしいですな。
本日の天気は全国的に概ね晴れ。本日の全フライトが無事に終わるよう祈りつつ出発。
朝一の飛行機は恒例の長持ちパンのコモパン。
10 出雲空港
(15号機 ローズピンク)
出雲・出雲空港
この旅10番目の空港・出雲空港に到着。ここからは本来の予定通りのフライトとなる。
珍しく1時間程時間があったので出雲空港を隈なく探索してみる。
屋上の送迎デッキに登ってみたのだが、今日は風が強くかなり寒いことが判明。この後仙台に向かうのだが、薄手のパーカーという軽装で耐えられるのか不安になってきた。
11 仙台空港
16. FDA703 仙台 12:00発 → 出雲 13:35着
(16号機 バイオレット)
出雲・出雲空港
空港の探索を終え、それでも時間が残ったのでラウンジでコーヒーを飲みつつ時間を潰した後、保安検査場へ向かった。
待合室から覗くと、待ち構えていたのはバイオレットの16号機。松本から新千歳までのフライトで乗ったFDAの最新機である。この旅19回フライトしたのだが、意外と同じ機種が回ってくるものである。
16号機に乗り込んで、仙台へと向かう。
名取・仙台空港
11番目の仙台空港に着陸。16号機を降りたら、扉の向こうで地上スタッフが僕のことを待ち構えていた。何かやらかしたかと思ったがそうではなく、「次の出雲行きの便にお乗りになるようなので、搭乗口へ直接ご案内します」とのこと。
仙台空港は3年ほど前に新しい搭乗口・ピア棟を増設しており、そこにから到着口や保安検査場はかなり遠い。今回一番端っこの10番ゲートになり、また出発までの時間が30分しかないので、制限区域を出ることなく近道で搭乗ゲートに案内してくれるという申し出だった。
しかしながら、せっかくなので一度外から仙台空港のターミナルを眺めたかったため、わがままながらFDAさんの親切をお断りさせていただき、猛ダッシュで出口へ向かった。
なんとなくエプロンから見る限り遠そうだなとは思ったのだが確かに遠い。一度外に出て写真を撮ったあと、すぐに保安検査場に突入した。やはり早歩きで10番ゲートに向かい、なんとか搭乗案内前に戻ってくることができた。
外は寒かったのだが、早歩きで歩いたせいで、無駄に温まってしまった。
10番ゲートのボーディングブリッジから16号機の座席に座り直す。
ちなみに仙台空港の出口のすぐ近くに植えられたばかりっぽい桜があったのだが、まだまだ三分咲きといったところ。仙台の春はもう一週間先ですかね?
出雲空港で待ちぼうけ
(16号機 バイオレット)
出雲・出雲空港
5時間ぶりの出雲空港。
この次は最後の12番目の空港・富士山静岡空港に向かうのだが、今回の旅で一番長い2時間半の待ち時間がある。
といっても、空港は朝に見学し尽くしたし、かといって街は離れているので往復する時間もない。どうしたものかと思ったのだが、とりあえず時間も時間なのでお昼ご飯を食べることにする。
お昼ご飯は出雲名物の出雲そば。3段のせいろに載せられた蕎麦に薬味を乗せ、つゆを流し込みながら食べる蕎麦だ。
まあ、感想は割愛しよう。
空港のエプロンを眺めながらそばを食べていたのだが、僕が載ってきたFDA16号機はまだボーディングブリッジに繋がれたままである。
FDAさんの飛行機の運用はLCC並みにタイトで、拠点空港以外ではだいたい到着してから30分で飛び立ってしまう。しかしながら、ここ出雲では次に僕が乗る静岡行きの時間までジーっと待機している模様。出雲-神戸便があったころの名残なんですかね??
そばを食べてもまだ時間があるので、空港の周りを散策してみることにする。といっても、空港の周りは何もない。唯一あるのがターミナルの横にある公園。
松本のスカイパークと比べるとかなり規模は小さいが、滑走路を見渡せる居心地のよさそうな公園である。ただこの日は風が強く、春と言うには肌寒かった。そのせいか公園にあまり人の姿はなかった。
強い風の影響か、桜の花びらはほぼ散っている状態。
ぐるっと公園を一周したのだがそれでも時間が余り、仕方なくカードラウンジでコーヒーを飲みながら時間を潰した。出雲のラウンジはキレイでなかなか良いですよ。
出雲・出雲空港
何とか時間を潰して、いよいよ最後の12空港目の静岡空港へ出発する時間がやってき。
僕が戻ってくるまでエプロンで待ち続けた16号機に乗り込む。
飛行機に戻ってきたら、CAさんからまたメッセージと搭乗記念のシール(御朱印のようだ)をいただいてしまいました。本当に本当にありがとうございます。
どうでもいい話だが、滑走路の脇の誘導路が無い小さな空港の場合、離陸前や離陸後の移動も滑走路を使う。その時、滑走路の端っこでUターンをすることになるのだが、この時、窓の向こうに真っすぐ伸びる滑走路が見える瞬間がすごく好きなんだよね。
誘導路の無い滑走路でターンする時むっちゃ萌えるんだよね(出雲空港・滑走路)
12 静岡空港
牧之原・静岡空港
静岡空港に向けて着陸態勢に入り、雲を抜けると、窓に水滴が付き始めた。どうやら地上は雨模様らしい。確かにどんよりした雲が広がっている。
静岡空港は、静岡の二大都市である静岡市、浜松市どちらからも微妙に離れていて、交通の便の良くないため、静岡県民的にも使い勝手の悪い空港というイメージがあるようだ。確かに空から見ても、茶畑しかない丘の上を無理やり切り開いて滑走路が作られているように見える。
到着してみると、ともかく人の気配がしない。地方空港が多いFDAの中でも群を抜いた静けさである。
人がいないだけではなく、ターミナルのお店も半分以上閉店していて、なんだかとても暗い。展望デッキをから外を見渡そうにも雨で視界が悪く茶畑すら見えず、離れた山しか見えない状況。
富士山静岡空港を名乗っているが、実は富士山からかなり離れていて、そんなに富士山が見えるわけではない。なんなら富士山からの直線距離でいえば羽田空港と大差ないため、晴れていれば遠くに富士山が見える程度らしい。
いや、別に静岡空港に何か思いがあるわけではないのだが、3日間で12空港を周遊する旅の最後12空港目なのだが、特にテンションの上がる要素もなかったなと...。
さて、家路へと向かうために再度16号機に乗り込むことにする。
小牧へ帰還
19. FDA314 福岡 20:05発 → 名古屋小牧 21:25着
(16号機 バイオレット)
福岡空港の制限エリア内には一蘭がある 最後のフライトは福岡(上)も名古屋(下)もきれいな夜景が見えました 無事19フライトを終えて名古屋空港に帰還
(右下)最後のフライトでもメッセージを頂戴しました
静岡・静岡空港
さて12空港の周遊を終えたので、あとは小牧に帰るだけなのだが、静岡から小牧への便はない。(そりゃさすがに近すぎるからね)
よって一度福岡に飛んでから小牧に戻ってくることになる。なんとも贅沢な寄り道ルートである。
さて、出雲からずーっと乗り続けている16号機に乗り込み福岡に向かうことにする。
福岡・福岡空港
福岡に到着。ここでもやはり40分しか時間がない。
手荷物受取所を通過し、到着ロビーから保安検査場へ。10分かからずに元のゲートに戻ってきた。
離陸までまだ20分あるということで、制限区域内にある一蘭さんで博多ラーメンを食べてから帰宅することにする。
食券を買い、コロナの時代を先取りしたかのような間仕切りのあるカウンターに座り、食券を渡す。数分後出てきたラーメンを2分で間食し、搭乗ゲートへ。
いよいよ最後のフライト、小牧行きのFDA314便に乗り込む。機体はやはり16号機。5連続の搭乗である。
本来のプランだと、本日の朝は静岡から出雲に向かっていたはずである。このフライトの機体は16号機なので、16号機の一日のすべての運用に操縦士やCAよりも長くお付き合いするはずだったということになる。そうならなかったのはちょっと残念であるが、まあ何はともあれ、今回一番たくさん乗った16号機ともこのフライトでお別れである。
最後のフライトでは、離陸地点の福岡も、着陸地点の名古屋も、夜景がとてもきれいだった。特に名古屋への着陸コースが、名古屋の市街地をかすめて小牧に向かうルートだったので、名古屋駅のビル群や名古屋城を間近で見下ろすことができた。「あのあたりに僕の家があるはずだ」などと思いながら、16号機は小牧の滑走路に向かってゆく。
豊山・名古屋空港
飛行機は定刻通りに無事着陸。
そして、降りる間際にまたまたCAさんからメッセージ付きの飴を頂いてしまいました。恐縮の極みでございます。
タラップを降りて振り返ると3日間で最多の6フライトご一緒させていただいたバイオレットの16号機の機体があった。まあ、また乗る機会もあると思うので、しばしのお別れですな。
2泊3日で19フライトエンブラエル175に乗り続けた旅。
途中緊急着陸があったものの快くフライト変更に応じていただいたFDAのおかげで無事に完結。安全運航にひたすら感謝です。
FDAさんは本当に親切で、途中3回もCAさんからメッセージと飴玉とシールをいただきました。アホみたいに乗りまくったせいで、1フライト当たりの単価はわずか数千円になってしまって申し訳ございません。
ありがとうFDA。また乗りますね。(ぶっちゃけ、名古屋に住んでいるのでとりあえず日常的によく乗る)
FDAさんへの感謝はもちろんなんだけど、もう一つエンブラエル175にもありがとうと言いたい。エンブラエル175は小型機なのに安定感があり、乗り心地が抜群。悪口を言う気はないのだが、同じクラスのアレとかと比べると段違いの神機ですわ。
ところで、このエンブラエルのライバルとして作られようとして頓挫した三菱航空機のスペースジェットの工場は名古屋空港のすぐ横にある。
帰り道、名古屋空港の駐車場から車を出すと、おそらくは中に何もないであろう巨大な最終組み立て工場が否が応でも目に入ってくる。工場の横から出荷された機体が名古屋空港の滑走路に入れるように専用の通路も空港内に作られている。我々の国税や県の税金も間接的に入って作られたこの巨大な建物が、ただの大きな箱と化しているのはとても複雑な気持ちになる。(はっきり言えば目障りなんだけどね)
果たしてこの組み立て工場から出荷されるはずだった三菱スペースジェットは、エンブラエルを上回るような魅力のある機体だったのだろうか?
名古屋空港から飛び立っているエンブラエル機を設計者はどんなふうに見ていたのかが少し気になりながら、名古屋空港を後にした。
非常に楽しく拝見させていただきました。
返信削除乗りつぶしは素敵ですよね。
こちらのブログは非常に計画だてをされており、私の旅行計画の参考にしております。
また次の旅行実施を楽しみにしております。
コメントありがとうございます
返信削除次の記事を掲載したときにまた見ていただけると嬉しいです