といっても、佐渡島一周230キロは、おいらの脚力では全然ムリなので、佐渡島を途中ショートカットして半周する130キロのコースにエントリーしてみた。
イベントは、2011年5月15日。前日、今は昔の千円高速を利用して名古屋から佐渡へ乗り込み、翌早朝に、イベント会場に向かった。
佐和田・集合場所
当日の受付開始は、朝4時半ということで、旅館を起床したは2時台...。佐渡って時差があるのか??
まだ薄暗い中、会場に到着し、受付を済ませて出発を待つ。当然、会場では大勢の参加者が万全の準備でスタートを待ち構えていて、それこそここだけ時差があるような感じですわ。
佐和田・スタート&ゴール地点
僕がエントリーした佐渡を半周するBコース(130キロ)の他に、佐渡一周のAコース(230キロ)、半周より少し短いCコース(100キロ)と、往復40キロのDコースの4種類のコースがある。
出走は、距離が長いAコースからなのだが、参加者の大多数はAコース参加者なので、出発まで待ち時間が長い。
並び始めて30分。さすがに早朝。底冷えが堪えてきたころ。ようやく、Bコースのスタートが始まった。が、そこからはあっという間に自分の出番。
スタートゲートに12人ずつ並んで、号令と共に出発!
よっしゃ、佐渡一周、いや、半周したろやないか!
相川AS(20km)
スタートしてからしばらくは、坂もなく、海岸沿いの平坦な道をひたすら北上する。
島を挙げてのイベント的な位置づけなのか、沿道の住民みなさんが応援に駆け付けてくれていて、一般参加者をプロレーサーかのように応援してくれる。
これは、なんだかえらくいい気分で、嫌が上でもテンションがあがってくる!
「あんたもがんばれよ!」って言いたくなるような、腰の曲がったおばあちゃんまでも、元気に声援をおくってくれるんだよね。ありがとう、佐渡!!
ところで、ロングライドイベントには、エイドステーション(給水、栄養補給ポイント)が一定間隔で設けられているものらしい。佐渡ロングライドの場合は、約20キロおきに設置されている。
で、スタートから約1時間で最初のエイドステーションに到着。ここまでは、かなりいいペース。
ここで、わかめそばとお饅頭をいただいて、次のエイドステーションを目指して、さらに北上。
入崎AS(40km)
最初のエイドステーションを過ぎたあたりから、風が向かい風に変わり、漕いでも前に進まなくなってきた。風ってのは馬鹿にならなくて、延々と上り坂を登り続けているような錯覚に陥ってくる。
体制に立ち向かうことをとっくにあきらめた10年選手のサラリーマンには、流れに逆らって進み続けるなんつーのは、無理な相談で、素直にスピードが低下してしまう。
それまでは、なんとなく参加者の流れに乗って走れていたのだが、おいらだけ、明らかに周りとは異次元のペースとなり、排水溝に引っかかった髪の毛のように、流れに取り残されていく...。
「立てよ国民!」という、ギレン閣下のお声も届かず、最初の20キロの1.5倍近い時間をかけて、次のエイドステーションに到着した。
う~ん、明らかに、さっきのエイドステーションより人の数が少ない...。みなさん、もっと、先の方に行ってしまってるんだろうなぁ...。
Z坂(57km)
2つ目のエイドステーションから、20キロ弱進むと、佐渡ロングライド名物の通称”Z坂”が待ち受けている。”Z坂”とは、文字通り、100メートル以上、Z状に折り返しながら山を登る急坂のことである。
最初から、このあたりに、Z坂という山場があるというのは聞いていたが、遠くから見てまず思ったのは、Zではなく、Z+数回、坂の折り返しが続いているという、わが国の政権並みの公約違反的事実。
「Zじゃねーじゃん! ZZ(ダブルゼータ
)坂じゃねーかよっ」と、叫んだところで、一有権者の意見など誰も拾ってくれないので、仕方なく、せっせと坂を上っていく。
なんとか、ゆっくりながらZ坂を上りきって、頂上からの絶景を堪能したのだが、まぁ、これでおいらは、完全に”エンプティ”。ガス欠。
ゴールまでの走行距離は70キロ以上残っているが、「もう無理...」って感じ。この後の坂は、ことごとく、坂の大小を問わず、自転車を押しながら歩いて上ったものです...。
大野亀(68km)
Z坂を越えて、10キロほどで、巨大な岩。大野亀が現れる。願いがかなう岩として佐渡では有名らしい。
たしかに、一有権者の他愛のない夢ぐらいならかなえてくれそうなほど、岩はでかい。
ちなみに、この岩の先にZ坂よりも標高差のある上り坂があるのだが、「上り坂が下り坂になりますように」という、おいらのちっちゃな願いはかなえられなかったようで...。
えぇ、その坂を、自転車を押して、上りましたよ。はい。もう、なんだか、サイクリングというよりはハイキング。(いや、罰ゲームか...)
完全に遅れているので、人影がまばら 島の北端を回って、南下開始
ここから先はなんだかずーっと景色が変わらない ようやく昼食地点
しかし、3分で追い出される...
はじき野AS(72km)
二つの大坂を乗り越え、久々にエイドステーションに到着。が、完全に遅れをとっているので、エイドステーションに人影はまばら。
それも、そのはずで、次の100キロ地点のエイドステーションを13時半に通過しないと、”失格”という扱いになり、護送車に乗せられて、強制的にスタート地点に召還されることになるというルールがあるのだ。
この時点で11時半を回っているので、2時間で28キロを走破する必要があるという計算になる。
のんびりしてはいられないので、パンをちょっとかじって、すぐに出発。
次のエイドステーションまでの約30キロは、まあまあ平坦な道。佐渡島の北端を回ったので、今度は、佐渡東岸を南下することになる。
ところで、参加者に配られた地図を見ると、エイドステーションは”AS”と略されて記述されているのだが、次の両津BSだけが、”AS”ではなく、”BS”と記述されていた。
何の略かとおもいきや”弁当ステーション(Bento Station)”の略なんだそうな。そう、Bは弁当のB!
自転車業界では一般的な略称なのか、佐渡ロングライド特有なのかはよくわからないが、だったら”AS”も、エイドステーションじゃなくて、もっと気の聞いた名前にしてくれよと、思ったり、思わなかったり...。(安息ステーションとかどうだい?)
両津BS(100km)
制限時間7分前に、なんとか、両津BS、いや、両津”弁当ステーション”に到着。
しかし、13時30分までに、この”弁当ステーション”をスタートしないと失格になるので、もらった弁当をディスポーザーのごとく喉に押しこみ、水で流して、すぐに出発。
会場のスピーカーから、「あとX秒で、出発してください」としつこく放送される。
はいはい、行きますがな...。
住吉(105km)
両津”弁当ステーション”までは、佐渡ヶ島の北半分(大佐渡と呼ぶそうだ。南側は小さいので小佐渡なんだって)を海岸に沿って時計回りに走破してきたのだが、ここから先は、島の中心をショートカットして西進しスタート地点に戻る。
ショートカットする部分は島がくびれた部分で距離も30キロほどしかないから余裕だろうと思っていたら、甘い甘い。ファイナルファンタジーのラスボスのように、これでもか、これでもか、と上り坂が現れる、ファイナルダンジョンが待ち受けていた。
コースとしては、山の中ののどかな農道で、サイクリングコースというよりは、田舎の通学路といった雰囲気。
ここまで来ると、僕と同じようペースで走っている人達は、基本的にみんなヘタレなので、揃いもそろって上り坂になる度に、自転車を降りて押して上がることになる。そのせいか、なんだか妙な一体感が生まれてくる。
「あと、20キロですよ。頑張りましょう!」みたいな感じで、互いを励ましあうのだ。
いやぁ、ジャンプの敵キャラなら、能動の入り口で「本当の地獄はこれからだぜ」って、絶対言ってるわ...。坂がきついわ...。
大久保(122km)
ゴールまで、10キロというところで、眼下にゴール地点が見えた。
そこから数キロ先の農道の最後の坂を登り、一気に下ると、海岸にそって走る国道に合流し、あとはゴールまで平坦な道。
ここまで来れば、ゴールは見えたも同然。最終締切時間午後4時にもなんとか間に合いそう。
佐和田・スタート&ゴール地点(130km)
約9時間かかって、ゴールに到着。制限時間まであと20分ということで、なんとか完走できやした。
いやぁ、しんどかった。
達成感はあるんだけど、時間制限ってのは厳しいね。もうちょと、余裕をもってのんびり走りたかったってのが、正直な感想だなぁ。(もちろん、大多数の参加者にとっては、かなり余裕のある時間制限なんだけどね...)
初めての自転車イベントで勝手がわからず、今ひとつ楽しみきれなかったところもあるんだけど、沿道で応援してくれたり、ボランティアで大会運営に協力してくれた佐渡の皆さんには、本当に感謝、感謝。
ぜひ、今度は、観光で佐渡に訪れたいものです。
ま、自転車イベントにも、また、そのうち参加したいかなぁ??(正直、微妙な心境ではあるのだが...)
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