国道を1本片づけてまいりましたので、ご紹介しましょう。
今回の国道は29号線。姫路から鳥取まで本州を縦断する国道です。
本州あるいは瀬戸内海から日本海に抜ける2ケタ国道は何本かありますが、その中で一番短いのが国道29号で、距離は120キロほど。
ま、あっという間の走破できる長さなので、さらっと1回で終わらせましょう。
梨浜・はわい温泉
今回の旅を始める前に、日本のハワイこと”はわい温泉”に一泊することにした。
はわい温泉ということで、本家"Hawaii"にあやかっているのかそうでないのか微妙なのだが、一応、街路樹が南国っぽくなっていた。
ただね、街路樹が南国(?)っぽくても、周りの景色がアレだからねぇ...。そもそも、日本の中でも暖かい方じゃないからね、鳥取って...。
ちなみに泊った宿は、はわい温泉がある東郷湖の畔にある望湖楼という旅館。
売りは、露天風呂が湖の上にあるということ。
桟橋を渡って露天風呂に向かうってのは、なかなか風情があります。
鳥取・砂の美術館
翌日、29号線の旅に出発の前に、鳥取砂丘近くにある砂の美術館を見学。
この美術館に飾られている彫刻は、全て砂と水だけで作られている砂の彫像。
概ね1年に1回のペースでテーマにそった巨大な砂の彫像が作成され、展示される。なんでも、砂でできているので、そう長いこともつわけでもなく、展示が終わったら壊されてしまうのだとか。つまり、今展示されている作品を見るためには、今、この美術館に行くしか無いといこと。まさに、一期一会。
さて、今回のテーマは、オリンピックにちなんで「イギリス」。
ウェストミンスターやウインザー城といった大英帝国の栄華を砂で再現しているのだが、その精密さと巨大さに圧倒される。
展示物が変わったら、また、もう一度見に行きたいと思う。いや、すげー。
鳥取・南隈交差点
さていつまで砂を眺めているわけでは行かないので、ぼちぼち国道の旅を始めますか。
スタート地点は、国道9号線と29号線の交点で、国道29号線の終点・南隈交差点。
特に、道路元標といったものもなく、普通の交差点。唯一特筆すべきオブジェとしては、国道29号線の標識の下に”終点”の文字があることぐらいかな。
ちなみに、千代川を挟んで1本東の秋里交差点は、国道53号線の終点。国道53号線は2キロ南でクロスして、岡山に向かう。
鳥取・金時ラーメン
出発してさっそくだが、時刻は昼過ぎで、昼飯時。
昼ご飯は、鳥取名物の牛骨ラーメン。本来牛骨ラーメンは鳥取中東部の名物なのだが、最近は鳥取市内にも進出してきているらしい。
選んだお店は、鳥取駅の近くの金時ラーメン。
説明するまでもないが、牛骨ラーメンってのは、豚骨の代わりに牛骨でダシをとったラーメン。
やっぱり、豚よりはちょっとあっさりしている気もするが、そもそも、豚骨とは違った味わいで、別物といったスープ。これといったパンチがあるわけではないんのだが、普通においしいです。
ビーフカレーとポークカレーがあったりするポジションで、牛骨ラーメンあってもいいんじゃないの?
八頭・安井宿
20キロほど走ったところで、唯一のキリ番ポスト100キロポスト。
直轄国道(都道府県ではなく、国が管理する国道)とは思えない、地味なポストで、まあ、ある意味貴重なキリ番ポストですな。
若桜・若桜駅
途中の道の駅・若桜の看板にはSLが描かれていた。なんだろうと、寄ってみたのだが、SLの姿はない...。
道の駅の裏側に回ってみると線路があり、近くに駅があるようだ。建物の影になって見えないんだが、SLらしき姿があるようなないよな...。
で、線路に沿ってしばらく歩いてみると、ありました、SL!(いや、看板にSLの絵が書いてあるのに、道の駅の裏側にSLがあることは、本当にわかりにくいのよ)
聞けば、このSLは動態保存されているそうで、入場料を払えば、駅の構内にはいって近くからSLを見学することができ、運転台にも乗ることができる。
保存されているSLは、昭和13年制のC12-167号機で、昭和19年から21年頃までこの駅がある若桜線を走っていた。
また、駅舎、プラットホーム、転車台などは、昭和5年完成の年代物で国の登録有形文化財に指定されているとのこと。
鳥取・兵庫県境
県境ってのは、川か峠に決まっているのだが、鳥取と兵庫の県境は戸倉峠。
標高は900メートル弱ほどだが、それでも中国地方の峠としては最高地点なのだそうな。
頂上にある新戸倉トンネルの中が県境で、トンネルを抜けたら兵庫県に突入。
戸倉峠・瀧流しそうめん
戸倉峠の下りに、滝流しそうめんというなんとも魅惑的な看板を発見。
揖保川の渓谷をまたいで、対岸からそうめんが流れてくるダイナミックな”流しそうめん”が食べれるらしい。
はずなのだが、なんだか、日曜日だというのに人の気配がなく、まあ、駐車場に入る前からかなり嫌な予感がしていたのだが、案の定、休業。
なんでも、営業期間はゴールデンウイークから9月までらしく、おしくも先週今年度の営業を終えてしまったのだそうな...。
建物の脇から流しソーメンの現場を覗き込んでみたのだが、確かにかなりダイナミックな流しレーンが設置されているように見える。端のレーンの側面には、レーンの数を現すと思われる”30”の数字が刻み込まれていた。
しかしながら、人の気配無きレーンは、さながら、ここで散っていった流しソーメンファイターの墓標のようである。
う~ん、リベンジしてみたいが、そうめんを食うために、ここまで来るのはちょっと、骨が折れるなぁ...
太子・太子上太田ジャンクション
戸倉峠を越えたら、あとは揖保川に沿って延々と南下し、姫路市内に入る。
国道29号線の最後の数キロは、完全な自動車専用バイパスとなっていて、最後は、高速通り並みの立派なトランペット型ジャンクションである太子上太田ジャンクションで、国道2号線とぶつかる。
太子上太田ジャンクションが国道29号線の起点で、この旅の終着点。
完全なジャンクションだから、ろくに終点の写真も撮れずじまいで、流れ解散的に終了ということで...
ちなみに、帰り道、姫路のステーキのどんで、ステーキとハンバーグで、過剰カロリー・コンボを炸裂させました。
「わざわざ、旅先で全国チェーンに行かなくても...」と思うかも知れんが、名古屋には”ステーキのどん”って、ないのよ...。
ほとんど、沿線の紹介をしないまま、あっという間に29号線の旅は終了。
ちなみに、瀬戸内海(2号線)から日本海(9号線)に抜ける国道は、29号線の他に53号(岡山-鳥取)と54号(広島-松江)がある。
以前9号線の旅で、工事中だった出雲大社や現存12天守松江城のある54号線は、ちょっと魅力を感じるので、そのうち走破したいですな。
0 件のコメント:
コメントを投稿