全国の私鉄全制覇を目指して乗り潰しを続けているが、ここいらで関東を片づけようと残っていた大手私鉄、京急、京王、小田急、相鉄と周辺の路線を片づけていく。
一週目は京急と江ノ電、横浜市営地下鉄、二週目の今週は、京王本線系統を片づけて、小田急に取り掛かり始めた。
多摩線
(小田急 多摩線 急行 1.5km) #14 唐木田 12:23発 新宿行 → 新百合ヶ丘 12:38着
(小田急 多摩線 急行 10.6km)
多摩・小田急多摩センター駅
橋本駅から京王相模原線で京王多摩センターに戻ってきた。
多摩センターは京王線と小田急線が隣接していて、ほぼ一体の駅になっている。にもかかわらず、駅名は「京王多摩センター」、「小田急多摩センター」と別れている。(隣の永山駅も同じ)。
今から四半世紀以上前、ほんの一時期この近くで働いていたことがあって、ペデストリアンデッキで歩行者と自動車の導線が分けられた機能中心で設計された計画都市に感銘を受けたものである。ただ、その当時から街が古びてきていて、四半世紀前の時点で「昔思い描いていた未来都市」感があったのだが、今はどうなっているのだろうか?
そんな疑問を確かめることなく、京王線相模原線から小田急多摩線に乗り換える。小田急の多摩線は多摩センター駅のとなりの唐木田駅で終点。唐木田に行って、すぐに折り返して、多摩線の起点・新百合ヶ丘駅に向かう。
川崎・新百合ヶ丘駅
聖蹟桜ヶ丘と並ぶ「なんだか淫靡な駅名」関東代表トップ2(筆者独自基準)の新百合ヶ丘駅に到着。あっという間に小田急多摩線を制覇。
いよいよここからが本格的な小田急制覇開始である。小田急の路線は単純だ。多摩線を以外は小田原に向かう小田原線と途中相模大野から分離して片瀬江ノ島に向かう江ノ島線の2線しかない。
まずは、江ノ島線サイドを攻めるため、藤沢行の快速急に飛び乗った。
江ノ島線
(小田急 小田原線/江ノ島線 快速急行 33.9km) #16 藤沢 13:36発 片瀬江ノ島行 → 片瀬江ノ島 13:42着
(小田急 江ノ島線 4.5km)
#17 片瀬江ノ島 13:47発 藤沢行 → 藤沢 13:53着
(小田急 江ノ島線 4.5km) #18 藤沢 13:56発 新宿行 → 湘南台 14:03着
(小田急 江ノ島線 快速急行 7.3km)
藤沢・藤沢駅
江ノ島線の途中・藤沢駅はスイッチバック駅である。相模大野方面も片瀬江ノ島方面も藤沢駅の頭端式ホームから出発する。かつては藤沢を跨ぐ列車も数多く運行していたのだが、近年は特急以外はほとんどの列車が藤沢止まりとなっている。となると、藤沢を跨いで乗車するときは、一度列車を降り、改札前を折り返すか跨線橋を超えて隣のホームに歩いていかねばならない。
見てる分には風情のあるスイッチバック駅だが、日常使いしている人にはなかなかやっかいなのだろうなぁと思いながら、片瀬江ノ島行きの列車に乗り換えた。
藤沢から終点・片瀬江ノ島まではわずか3駅、6分。小田急江ノ島線も制覇し、残りは小田原線のみとなった。ただし、小田原線は82.5キロの私鉄有数の長大路線である。
藤沢・片瀬江ノ島駅
江ノ島に行く手を阻まれたかのように線路が途切れた江ノ島線はその先がないので、折り返すしかない。ただし、江ノ島線全線を折り返すのではなく、途中の湘南台で降りて、相模鉄道に乗り換えることにする。相鉄こと相模鉄道も本日の制覇目標であるので、小田急小田原線に戻るために少々遠回りではあるが、活用させていただく。
藤沢行きに乗り、藤沢駅で、また改札前を通過し、新宿行きの快速急行に乗る。7分で湘南台駅に到着。
相鉄経由小田原へ
(相鉄 いずみ野線 11.3km) #20 二俣川 14:34発 海老名行 → 海老名 14:55着
(相鉄 相鉄本線 快速 14.1km) #21 海老名 15:04発 小田原行 → 小田原 15:49着
(小田急 小田原線 急行 40km)
藤沢・湘南台駅
先週も訪れた湘南台駅の地下改札口に降り立った。先週はここから横浜市営地下鉄ブルーラインに乗ったが、本日は小田急改札から見て反対側にある相鉄の湘南台駅に向かう。
ここで、相鉄線の一日乗車券も入手する。相鉄の営業距離は42.2キロで、一日乗車券のお値段は880円。全線乗って元が取れるかとれないかの微妙なライン。これを考慮すると京急がぼったくりだったというよりは、京王さんが太っ腹すぎた説が出てきた。
相鉄は路線図の真ん中の西谷と二俣川から両方向に二股にわかれた路線網を有している。東の終点は横浜と新横浜、西の終点が海老名とここ湘南台である。
湘南台から二俣川まではいずみ野線で、まずはこれを制覇する。
横浜・二俣川駅
湘南台から二俣川まで17分。横浜市民にとっては運転免許試験場の代名詞でもある二俣川に到着し、相鉄いずみ野線を制覇。運転免許試験場を「平針」と呼ぶ尾張の民としてはなんとなく、よくわからない親近感がわいてくる。
二俣川からは本線に乗り換え、海老名に向かう。
海老名・海老名駅
20分ほどで相鉄本線の終点・海老名に到着。相鉄本線の西側半分を制覇したことになる。そして、ちょうどこの駅が小田急小田原線との乗換駅なので、小田急制覇に戻ることができる。
海老名駅は頭端式ホームの地上駅。あまり大きくはないところが、中小私鉄から大手私鉄にのし上がった相鉄の歴史を感じる。相鉄と小田急は隣接していて、すぐ横が小田急の海老名駅である。相鉄の改札を出て、目の前の階段を上ると、橋上駅の小田急改札にたどり着く。
新宿から海老名はずいぶんな距離があるのだが、長大路線である小田急小田原線はまだまだ続く。終点の小田原を目指して小田原行の急行に乗車する。
海老名から小田原は小田原行の急行で50分。ここまでのところ、本日一番の長旅である。
海老名あたりはまだまだ巨大な首都圏の住宅街の様相だが、JRの御殿場線との乗換駅新松田あたりになると水田が広がってくる。しばらくは足柄平野を進み、列車は終点の小田原を目指す。
11月下旬ともなると夜が早い。小田原に着いた時には早くも夕暮れの気配を感じるようになってきた。
大雄山線
(伊豆箱根鉄道 大雄山線 9.6km)
#23 大雄山 16:26発 小田原行 → 小田原 16:47着
(伊豆箱根鉄道 大雄山線 9.6km) 住宅街を縫うように線路が敷かれた大雄山線 築100年の大雄山駅
小田原・小田原駅
小田急小田原線の終点、小田原駅に到着。ここから新宿まで折り返せば小田急全制覇となるのだが、その前にやることが二つある。
一つ目は、小田原を始発とする伊豆箱根鉄道の大雄山線の制覇である。伊豆箱根鉄道というと、以前乗った三島から修善寺までの駿豆線のイメージが強いが、もう一つ小田原と大雄山を結ぶ線路がある。元々は大雄山から先の最乗寺への参詣鉄道として敷設された経緯があるが、現在では小田原周辺の地域の足として活躍している。
小田急の線路から見て、JR在来線の線路を超えた向こうに大雄山線の線路がある。橋上駅舎から階段を降りると現れたのは、2本の線路のある大好物の頭端式ホーム。改札から真っすぐ歩くと線路の終端がお出迎え。これこそが正しいターミナルの姿である。
3両編成の中型車両に乗り込むと、すぐに出発の時刻となった。
なんとなく箱根の山の向こうに富士山が見えるような路線を想像していたのだが、実際は街中を走る都市型路線。ローカル線というよりは、大手私鉄の末端路線の雰囲気がある。もちろん、交通系ICカードにも対応している。
一応、晴れていれば富士山は見えるらしいのだが、この日は日暮れが近かったせいもあり、その姿を拝むことはできなかった。
終点大雄山までは9.6キロ、21分の旅である。
南足柄・大雄山駅
終始、住宅地と田んぼの間を走り続けて、終点大雄山駅に到着。大雄山線並びに伊豆箱根鉄道を制覇。
戦前、ここから最乗寺までをケーブルカーで結ぶ計画があったらしいのだが、いまはその面影も書く、割と活気のある「駅前」の景色になっている。
歴史のありそうな駅舎を眺めた後、乗ってきた列車で小田原に折り返すとする。
箱根登山鉄道
小田原・小田原駅
小田原に帰ってくるあいだにすっかり日没。小田急のホームは薄暗くなっていった。
ここで、もう一つやることがある。小田原から強羅まで箱根登山鉄道の線路が伸びている。この路線は、箱根登山鉄道バスツアーの時に乗り潰したつもりでいたのだが、よく考えたらあのときは箱根湯本から先しか乗っていない。今日の今日まで全く気が付かなかった。
ということで、小田原から箱根湯本まで一往復することにする。ちょうどタイミングよく、この後、箱根湯本行の臨時特急が来るので、それに乗って箱根湯本まで行くと、その列車の折り返しに設定されている新宿行の臨時特急に乗車することができる。
通常、小田急の特急券はネットや自動販売機で購入できるのだが、この方法ではここ小田原から箱根湯本までの区間のみ乗車する特急券は購入することができない。どうやって購入するかというと、空席がある場合に限り、小田原駅のホームで駅員から直接購入しなくてはならないのである。
さて、駅員を捕まえるぞ、とホームを歩いていると、向こうから「次の特急乗られますか?」と声をかけてくれた。多分、ポイントは「俺はここで特急券を買うことができることを知ってるぜ」という顔である。この顔をしておけば、向こうから声をかけてくれる。
しばらくして、定刻より少し遅れてロマンスカーEXEαが到着した。
ホームで購入した特急券は座席未指定なので、空いている席に座ることになる。といっても夕方の時刻なので、箱根方面に向かう人はあまりおらず、ガラガラである。そして、わずかな乗客のほとんどは外国人。世はインバンドの春である。
箱根登山鉄道は、小田原から強羅までを結ぶ路線であるが、箱根湯本を境に軌間が異なり線路が分断されている。箱根湯本から先は日本有数の山岳路線であるが、箱根湯本ー小田原間は実質小田急の延長として運用されている。実際、今年から会社名は「小田急箱根」に変更され、名実ともにほぼ小田急の路線となっている。
小田原からわずか13分で箱根湯本に到着する。これで、15年ばかり思い違いしていたが、今度こそ箱根登山鉄道制覇である。
小田原線
箱根・箱根湯本
箱根湯本のホームに降り立って驚いた。日曜のこの時間、広くない箱根湯本のホームに乗客がごった返していたのだ。人の密度でいえば、東京の朝のラッシュ並み。乗ってきた電車に乗り直せばいいのだが、その前にやることがある。
小田急区間は一日乗車券が有効であるのだが、ここ箱根登山鉄道は有効期間外。小田原からはICカードで乗車したので、一度改札を出なくてはならない。さらに、帰りは新宿行の特急に乗るのだが、小田原から新宿間は一日乗車券を活用するので、ICカードでは乗車できず、箱根湯本-小田原間のきっぷを購入する必要がある。
人ごみに流されるかのように改札を出て、券売機の前に並び、きっぷを購入後再び改札機へ。よりによって買っていた特急券の指定席が前から2両目車両なので、先頭まで歩いていかなくてはならない。箱根湯本駅のホームは先頭に向かって短くなり、最後は3メートルあるのかどうかという幅。そこに、バックパックをせおったりスーツケースをかかえた乗客で溢れているのだかから、なかなかの地獄絵図。
なんとか出発までに指定の車両にたどり着き、新宿行の特急臨時69号(小田原からは、はこね70号)は定刻通り、箱根湯本を出発した。
はずだったのだが、次の小田原駅で連結器のトラブルとやらで、15分以上停車。なんどか扉を開けたり閉めたり、ちょっと進んだり止まったりしながら、なんとか増結分の4両を連結できたらしく、どうにか新宿に向けて出発することができた。
箱根・箱根湯本
小田原の遅れの影響と思われるが、途中何度か徐行を繰り返しながら、なんとか東京都心部に入ってきた。そして、向ケ丘遊園から先は小田急自慢の複々線、一気にかっ飛ばして新宿に向かう。結局、20分ほどの遅れで新宿に到着。これで、小田急小田原線と小田急の制覇完了。
続いては、後回しにしていた京王の井の頭線に向かうことにする。
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