十和田市から仙台市まで、三陸海岸に沿って国道45号線を南下する旅も、いよいよ最終日。
最後の県、宮城県に入って、距離は残すところ100キロ余り。
南三陸町から終点の仙台市に向けて出発。
南三陸・歌津崎
宿を出たら、漁港の周辺にたくさんの漁船を発見。正月早々ご苦労さまでございます。
南三陸・歌津大橋
前日の終了地点の南三陸町歌津地域のコンビに前から最終日、スタート。
南三陸・歌津
スタート地点から数キロ、通行止めと迂回案内の看板に行く手を塞がれる。
この先の歌津大橋は、津波により破壊されたままになっているのだ。この橋の復旧までにかなりの時間を要すると見込まれたことから、平行していた迂回路の県道、町道が正式に国道45号線に編入されている。
歌津大橋からわずか数キロほどで、最後のキリ番キロポスト・100キロポストを発見。
ゴールの仙台が近づいてきた!
南三陸・志津川
この辺りにも仮設のコンビニを多数見かけた。
写真に写っているのは、気仙沼線の清水浜駅近くのファミマ。背後に河口に程近い川があり、川に沿って津波が駆け上ったのであろうことが想像できる。
それにしても、気仙沼線の被害状況はすさまじい。
国道45号線と気仙沼線は概ね併走しているのだが、海に近い区間はどこも見事に線路が流されていて、今後は、復旧というよりは新規建設に近い作業が強いられるだろう。
いつか鉄道が復旧したときは、今度は鉄道で三陸海岸を巡って、復活した町を訪ねてみたいですな。
南三陸・市街
南三陸町の市街地も、やはり津波の被害がくっきりと残っている。
この場所が1年前までどのような景色だったのか全く想像ができない。ここに住んでいた方々が今、この場所を見たときの思いはどのようなものなのだろうか?
登米・津山
2012年1月3日の段階で、国道45号線で不通が続いている唯一の区間(歌津大橋は、迂回路が正式に国道45号線に編入されている)が、宮城県内の登米・石巻間の北上川沿いの区間である。
復旧工事は進んでおり、徐々に不通区間が縮まってきており、この段階であと数キロで開通という状態になっていた。(ちなみに、この記事の執筆時点の2月下旬には無事工事が終わり、全線通行可能となっています)
石巻・成田
通行止め区間を大きく迂回して、反対側の通行止め看板。
わずか数キロ先のはずだが、数十キロ遠回りして到着。
松島・利久
ちょうど昼飯時に日本三景・松島に到着。
松島にも、以前青春18きっぷ使いきり旅行のときにお邪魔した、牛タンの名店利久があったので、昼食は迷うことなく牛タン定食に決定。
厚切り牛タン、牛タンシチュー、牛タンサラダにテールスープという最強フルコースメニューで牛タンを堪能。
いや、牛タン食べるなら、利久で決まりですよ。
松島・福浦島
松島には、国道4号線の旅のときにも訪れたのだが、そのときは、五大堂のある島ににかかる橋の上で足を滑らせ怪我をするという、マヌケな事態に陥ったため、ろくに見学をせずに終わったんだよね。
今回は気を取り直して、松島湾に浮かぶ小さな島、福浦島の見物に向かう。
福浦島には、長さは、250メートルの歩行者専用の有料橋が架かっていて、歩いて島に渡ることができる。
島は、1周30分ぐらいで歩くことのできる大きさは、松島湾の中から島々を眺めるポイントとなっている。
視界が開けたポイントが意外と少ないのが難点なんだけど、松島の絶景ポイントの一つです。
ただ気が付いたのは、松島って、きっと福浦島や遊覧船じゃなくて、対岸の高いところから見下ろすともっと美しいんじゃないかと思うんだよね。
次の機会があったら、今度は高台の展望ポイントから眺めてみたいね。
松島・瑞巌寺
松島の対岸に瑞巌寺という大きなお寺がある。参道に整然と並んだ巨大な杉の木を見るだけで、その歴史の重さがわかる厳かな寺である。
のだが、本堂は見事に工事中。そういえば、国道9号線の旅のときの出雲大社のときも、本堂工事中だったよなぁ...。
ま、代わりに、普段は公開されていない庫裡の内部と、政宗の正室・愛姫の霊屋である寶華殿を見ることができたので、まぁ、よかったことは、よかったんだけどね。(撮影禁止だったので、写真は無いですたい...)
仙台・勾当台公園
松島を出発し仙台市に入ると、街の景色がだんだん都会に変わっていき、道幅も広くなっていく。
途中、苦竹交差点で十和田で別れた国道4号線と交差し、いよいよ市街地に突入。
仙台の中心部でJRの高架下をくぐると、終点まで数キロととなる。
国道45号線の起点は、仙台市役所、宮城県庁、そして三越に囲まれるような場所にある勾当台公園の角の勾当台公園前・交差点である。
この交差点には仙台市の道路元標が設置されていて、この交差点が国道45号線と仙台を起点に山形に至る国道48号線の起点であることが示されている。
官庁街に隣接しているせいか、正月三が日の公園は閑散としていて、あまり人の気配はない。なんだか寒くなってきたので、撮影を終えたら早々に退散。
やや気の早い東北の夕暮れとと共に、今回の旅も無事終了ということですな。
トンネルの少ない国道45号線は、峠の度に律儀に坂を上り、頂上に着いたら、また下っていく。
そして、坂を下った先に小さな平地があり、それは、どこも、根こそぎ津波に洗われていた。
結局のところ、人間という生き物は、狭い日本列島の中でも、そのまた縁の方にへばりついて生きているんだということを実感しました。
自然の驚異って言うけど、自然が偉大と言うよりは、人間がちっぽけなわけなんだよね。きっと。
そんなことを考えながら走破した国道の旅でした。
最後になりますが、東日本大震災の被災地の一刻も早い復興を応援しております。
はじめまして!
返信削除この旅ログを参考にしながら松島に行ってきました^^
前に足がハマった橋もすぐに分かりました!
で、ともかく利休の牛タンはうまかったっす!
たかさん、こんにちは。
返信削除オイラの記事を参考にしていただけるとは、書いたかいがありました。ありがとうございます。
それにしても、利久はやばいよね!
(その分、お値段がはりますが...)
ちなみに、足がハマったのは、何を思ったのか橋で飛び跳ねたからです。(当時、俺、32歳児)
普通に歩けば、非常に安全な橋だと思います。はい。
ヒロ†さん
返信削除私は岩手県在住ですが、三陸は少しですが復興の道を歩んでいます。
やはり人という動物はちっぽけで何もないものですが、やはりいいところは「必ず復興する。いままで復興しなかった町は世界中には一つもない」
小学校の先生がおっしゃた言葉です。
これからも我々は1日も早い復興に向けて頑張ります。
こんばんは、コメントありがとうございます。
返信削除この時の旅から1年と半年、震災から2年以上が立ちました。
あれから、この時見た町並みが今ではどのようになっているのか、気になります。
まだまだいろいろと大変な日々が続くと思いますが、頑張ってください!
ありがとございます!!
返信削除初めまして!
返信削除国道45号線の自転車走行を考えているのですが、自転車目線で厳しい箇所はありますか?
時折、隣接の道路を走りながらも、基本的に45号線の海沿いの道を通る予定です。
休憩所や安い宿泊所の情報もあれば、教えていただければうれしいです。
1ヶ月も後にレスを返してどうするんだとは、思いますが、コメント有難うございます。
返信削除(ほんと、遅くてすんません)
45号線は、2ケタ国道にしては厳しい峠が多々あった覚えがあります。
(特に岩手県内。箱根、鈴鹿並みの峠がいくつかあったはず)
また、随所に自動車専用のバイパスがあったはずなので、自転車では走行不能な場所があると思います。
宿泊場所は、わりと田舎をつないでいる道なので、ビジネスホテルがなくて苦労した覚えがあります。
(僕は、宮古、南三陸に泊まりましたが、正直、コストパフォーマンスには難があったと思います)
何の参考にもならない情報ですんません。