2008-06-08

国道9号線 下関-京都638km (2日目)

 下関-京都638km。国道9号線を走る旅の2日目。
 日本海に沿ってただ東に向かうのみです。

浜田駅から500メートルほど西
島根・浜田

 さて2日目。
 とりあえず、何の変哲もない交差点よりスタートです。

しまね海洋館アクアス でかい シロイルカ3匹 特技は”幸せのバブルリング”
島根・しまね海洋館アクアス

 西日本最大級が謳い文句の水族館しまね海洋館アクアスに到着。
 この水族館、まず驚くのが、その大きさ。なんで、こんな人の住んでいないところに...、といいたくなるデカさを誇っている。(さらに驚くのが、なぜか、中に入るとそんなに広くないんだよね...。不思議だ...)

 ここの目玉はシロイルカ。
 シロイルカ自体、ムチャかわいいのだが、その上、こいつらが面白い芸をする。
 ”幸せのバブルリング”と名づけられているのだが、イルカがリング状の泡を吐き出すのだ。
 イルカたちは、トレーナーの合図と共に、うそみたいに見事な泡のリングを作り出す。そして、その泡は、”わっか”の形を維持したまま、観客の方に向かってくる。
 いや、しかし、どうやって、教えるんだそんな芸???
 スゴイです。

 それはそれとして、どうでもいい話なのだが、オイラはかなりのペンギンマニア。
 しかし、この水族館は現在ペンギン舎を建設中で、現在のところペンギンはいない....。ペンギン舎が完成してから来ればよかったよ...。
 ちなみに、下関にも水族館があったのだが、そちらはペンギン舎”改築”中でペンギンが見れなかった...。
 この旅、ペンギンに見放されている...。

世界最大の砂時計 1年で砂が全て落ちるそうです
島根・仁摩サンドミュージアム

 水族館が西日本最大なら、こちらは世界一。
 続いて訪れた仁摩サンドミュージアムには、世界一の大きさの”砂時計”がある。なんと、砂が全部落ちるまで1年かかるそうな...。
 この砂時計、漫画、そしてドラマ、映画になった”砂時計”の舞台でもあるそうで、最近、映画のロケも行われたらしい。(って、おいら、そんな漫画もドラマも知らなかったんだけどね...)

 「世界一の砂時計ってどんなヤツなんだろう??」と、期待して行ったんだけど、こいつが難儀な代物。
 いや、確かに大きいのだが、砂時計が飾ってあると場所は、頭上。
 真上に展示してある以上、真下から見るしかないので見えるのは、砂のたまった下のガラスの部分のみ。
 砂が落ちるところを見たいんだけど、全く見えない。これ、展示の仕方が間違ってる気がする。

五百羅漢 石見銀山 清水谷精錬所跡 石見銀山 龍源寺間歩
島根・石見銀山世界遺産センター

 さて、おいらが今回、一番楽しみだったのが、かの世界遺産・石見銀山。
 いや、正直なところ、世界遺産に登録されるまで”石見銀山”なんて知らなかったのだが、それゆえ、「なんで銀山が世界遺産なんだ??」ってことに興味心身。

 さっそく、駐車場がある”石見銀山世界遺産センター”に着いたのだが、ここで初めて聞かされたのが、石見銀山の諸遺跡には、”歩いて”いかないといけないってこと。
 駐車場から銀山の中心地区までは、バスで行くのだが、そこから先の数キロの区間、移動手段は”徒歩”しかない。ま、急に観光客が来るようになったから、いろいろとインフラが整わないんだろうね。しょうがない。
 そんなわけで、急遽、”のんびりと世界遺産観光”から、”気合を入れてハイキング”へとモードが切り替わる。

石見銀山・五百羅漢

 バスを降りて最初の観光地点が”五百羅漢”。
 要するに、岩をくり貫いた”石窟”の中に、五百体もの石造が並べられているっていう寺。
 よく見ると、どっかで見たことあるような、誰かに似た顔がいくつも見つかる。

石見銀山・清水谷精錬所跡

 さて、五百羅漢を出ると、後はひたすらなだらかな山道を登り続け、銀山の坑道跡である”龍源寺間歩”に向かう。
 で、その途中にあるのが”清水谷精錬所”と呼ばれた銀の精錬所の跡地。
 城の石垣の跡ようにも見えるこの精錬所は、明治になってから作られた比較的最近の精錬所で、完成してからわずか1年半で採算が合わず閉鎖したそうな。
 何段にもなる石垣から、往時は相当巨大な施設だったらしいことが想像できる。

 石見銀山は戦後時代から江戸時代後期にかけて、膨大な銀を産出し続け、その銀は日本の銀貨需要を賄っただけでなく、16世紀から17世紀にかけて世界に広く輸出された。
 そんな石見銀山も江戸末期以降は採掘量が細り、明治以降幾度か採掘再開を試みたものも失敗し、昭和18年に完全に閉山したのだそうだ。

石見銀山・龍源寺間歩

 歩き始めて1時間。
 やっと、石見銀山のメイン会場である龍源寺間歩に到着。
 かつてノミで銀を採掘した時のままの坑道を数百メートル歩くことができる。
 大した機械もない時代に、こんな山の中で銀を掘っていたかと思うと、ただ”すげーなぁ”と呟くばかり。
 で、その細い坑道を、時々屈みながらしばらく歩くと、昭和に掘られた新しく大きな坑道につながり、外に出ることになる。
 で、あとは、また1時間歩いて駐車場に戻るわけやね。

出雲大社入口 出雲大社仮神殿 "仮"かよ...
島根・出雲大社

 石見銀山で、思いのほか時間を食ってしまったので、出雲大社に着いたときにはすっかり夕方。参拝客も疎ら...。
 しかも、1週間ほど前から本殿修復中とやらで、仮神殿しか拝めなかった。
 ちなみに、再び本殿を拝観できるのは5年後の2013年だとか。1週間遅かったばかりに....。
 ま、仮神殿を拝めるのは今のうちだけなので、考えようによっては貴重な経験と言えなくもないけどね。

出雲そば 2日目終了 宍道湖近くの交差点
島根・出雲 献上そば 羽根屋 本店

 さて、本日の晩御飯は”出雲そば”。
 出雲市駅の近く、羽根屋本店にお邪魔した。
 ”3段の割子そば”ってのが、出雲そばのスタンダードな形なのだそうな。
 3段それぞれ違った薬味が入っており、飽きずに食べられるところが素晴らしい。
 もちろん、肝心のそばもかなりのもの。満足度、高し。

島根・松江

 出雲そばを食べ、松江に着いたのは9時前。
 石見銀山ハイキングですっかり疲れ果てたので、本日は松江市内、宍道湖湖畔にて終了。
 キロポストは332キロ。考えて見ると、本日の進捗はわずか122キロで、史上最短。
 そして、なんと、本日は島根県を脱出できずじまい。一日中県境を跨がなかったのも、国道の旅初の出来事。
 明日中に旅を終わらせたいのだが、残りは300キロオーバー。
 どうなることやら...。

2日目
京都まで:332km

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