2008-08-27

青春18きっぷ使いきり 西日本周遊1910.3km (4日目)

 青春18きっぷ西日本周遊も終盤、4日目。
 本日は、四万十川に沿って走るトロッコ列車で四国探訪。

宇和島駅にて3日目のスタンプ 宇和島 11:33発 普通 清流しまんと2号 窪川行き
(予讃線・予土線 77.7km
+ 土佐くろしお鉄道 中村・宿毛線4.4km)
窪川 13:50着 清流しまんと号のトロッコ車両
愛媛・宇和島駅

 駅の売店で買った宇和島名物・じゃこ天を齧りながら、4日目がスタート。
 本日は、宇和島から高知を経由して琴平まで、愛媛、高知、徳島、香川と四国4県を制覇する予定。

 まず乗車するのが、いきなり本日のメインイベント”清流しまんと号”。
 この列車、今では全国至る所に走っているトロッコ列車の先駆けの列車。
 1984年に木材の運搬に使用されていたの貨車を”トロッコ”に改造して走らせて以来、20年以上走り続けている。
 駅に止まっている客車を見ると、確かに、昨日の由布院のトロッコとは違い、かなり風格がある(≒ボロい...)。まさにトロッコといった趣。

 ところで、宇和島から窪川までの予土線を走るトロッコ列車は、今回の”清流しまんと号”と新しい車両の”四万十トロッコ号”がある。
 二つのトロッコ列車は、日替わりで交互に走るのだが、なぜか、それぞれトロッコに乗れる区間が違う。また、上り列車と下り列車でも乗れる区間が違う。
 おいらが乗った”清流しまんと号”の上りは、一番乗車区間が短く、終点窪川に程近い十川-土佐大正間の2駅約30分程しか乗車できない。
 そんなわけで、宇和島を発車してから1時間半程、トロッコ列車に負けず劣らずボロい、いや、風格があるディーゼル車両に乗って、四万十川の清流を眺めることとなる。

高知・十川駅

 四万十川の川の流れに沿って走る事、1時間半。やっと十川駅に到着。
 ここから、いよいよトロッコ列車に乗車。
 乗ってまず気がついたことは、このトロッコかなり揺れる。新型車両の”四万十トロッコ号”より乗車区間が短いのはおそらくこの揺れのせい。
 ま、でも、この揺れもトロッコ列車の醍醐味。トロッコから流れる景色を見れば、単線をのんびり走っているはずの列車が少しスリリングになる。
 最初、川は列車の右に見える。しばらくすると川は左に移り、その後はくねくねと蛇行する川を、何度も渡り、川は右へ左へ、また右へと移っていく。
 トロッコからも川の水が澄んでいるのは、よく見えた。
 気持ちよさそうにカヌー遊びをする人たちがとてもうらやましい。(まぁ、トロッコの乗り心地は、カヌー並みなんだけどね)

車窓から見える四万十川 窪川 15:00発 普通 土佐山田行き
(土讃線 72.1km)
高知 17:26着
高知・土佐大正

 そうこういっているうちに、トロッコは土佐大正にたどり着き、乗客は元のディーゼル車に追い返される。
 土佐大正に着く直前、車掌から乗車記念の土讃線沿線のガイドブックをもらった。
 このガイドがよくできている。普通の沿線のガイドブックではなく、あくまでも車窓から見える景色を解説したガイドブックで、トロッコ列車に最適!
 って、あと数駅で終点なんだけど....。
 出発したときに渡してくれよ....。

 ところで、この列車、最後の一駅間のみJRではない”土佐くろしお鉄道”の線路を通る。
 ”土佐くろしお鉄道”では、JRのきっぷである”青春18きっぷ”は使えないので、別料金200円が必要。

高知・窪川駅

 清流しまんと号は、窪川が終点。
 窪川で昼ごはんを食べようと思ったけど、まわりに店はなく、売店のおにぎりで飢えをしのぐ。
 ここからは、普通の”普通列車”で高知へ向かう。

高知 17:46発 普通 阿波池田行き
(土讃線 36.3km)
阿波池田 20:57着 新改駅スイッチバック
高知・高知駅

 高知で阿波池田行きの普通列車に乗り換え。
 しかし、その、なんというか、JR四国さんは、乗り換えても、乗り換えても同じような列車で、同じような景色の中を走りますな...。

高知・新改駅

 高知を出発して、しばらく走ると列車は山を登り始める。
 そして、すっかり山の中に入った頃、スイッチバック駅である新改駅に到着する。
 その昔、列車の力がまだ弱かったころ、急な山道を上らせるため、あちらこちらにスイッチバックの線路が作られた。
 スイッチバックとは、列車をまっすぐ走らせるには勾配がきつい坂を、線路を斜めに敷設して、左へ右へと切り返しながら坂を上らせる線路の形式だ。自転車で急な坂を上るとき、左右に大きく蛇行しながら上るあの原理だ。
 この新改駅付近の斜面は、列車が普通に通過する分には問題のない勾配なのだが、駅で止まってしまうと、坂がきつくて再び発車することはできない。
 そこで、線路を本線から分岐させて駅を造り、駅から発車するときは一度バックして、勢いをつけて再出発するようになっている(新改駅を通過する特急は、本線を真っ直ぐ通過する)。
 昔は、こんなスイッチバック駅が全国にたくさんあったそうだが、今ではかなり貴重な存在。

 列車は新改駅で、しばらく停車して特急列車をやりすごすらしい。
 スイッチバック初体験のおいらは、列車が止まると、さっそくホームに降りて、行き止まりになっている線路や切り替えしようの線路を眺める。
 が、日が暮れていてあまりよくは見えない上に、雨が降り出してきた。
 おいらは、あっさりあきらめて車両に戻ったのだが、一緒に乗り合わせた”鉄”のみなさまは、雨の中大きなカメラを抱えて、いろいろと撮影されておりました(撮り鉄? 一組はかなり本格的なカメラで助手らしき人もいたから、取材か何かかもしれない)。

 しばらくして、発車の時間が訪れる。
 列車は一旦逆送し、ちょっと止まって、また前方に走り出した。

阿波池田 21:15発 普通 多度津行き (土讃線 72.1km)
琴平 22:45着 琴平駅にて4日目終了
徳島・阿波池田駅

 阿波池田にて、本日最後の多度津行きの普通列車に乗り換える。またしても、ディーゼル1両のワンマンカー。
 ところで、JR四国のローカル線の普通列車にはトイレはついていない。
 トイレに行きたくなってしまうと、駅に降りるしかないのだが、一度駅に降りてしまうと、次の列車が来るまで下手すれば数時間待つことになる。
 で、そんなときはどうするのかというと、運転手さんにトイレに行ってきますと言えば、トイレに行って戻ってくるまで駅で待っててくれる。(それに単線だから、すれ違いの時にかなり長い時間停車する)
 なんだか、のどかないい列車ですな。
(ただし、四国の山の中の駅のトイレは暗くて怖いぞ。とてもじゃないが、出るものもでなくなるか、出そうとする前にちびる)

徳島・坪尻駅

 また、スイッチバック駅。
 すっかり夜中なので、なんだかよくわからない。ただ、運転手さんは車両を切り返すため、1度後ろの運転台に行ってからまた前に戻ってくる。なんだか、大変。
 まぁ、乗っていて思ったんだけど、スイッチバックってのは、おいらの下手な車庫入れそっくりだね。

 この坪尻を越えたら、香川県に突入。明日は瀬戸大橋を渡って名古屋に帰るので、この香川県で、今回の旅で通る全ての県が出揃う。
 通った県は、愛知、岐阜、滋賀、京都、大阪、兵庫、岡山、広島、山口、島根、福岡、佐賀、大分、愛媛、高知、徳島、香川と17県。
 日本は狭いというか、広いというか...。

香川・琴平駅

 22時を廻ったところで、本日の終着駅・琴平に到着。
 明日はまずうどんを食って、こんぴらさんにお参りしてから、またまたトロッコ列車に乗る。なんと瀬戸大橋をトロッコで渡る予定。

4日目乗車距離 265.2km (+ 土佐くろしお鉄道4.4km)
合計 1,479.4km

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