青森-東京743km。ただひたすら国道4号線を走る旅の2日目です。
二日目の朝。本日は晴天なり。
本日は仙台を通過して、福島県には入りたいところ。
日本橋はまだまだ空の向こうですな。
岩手・北上
岩手県北上市より出発。
あと70kmほどで、岩手を脱出して、宮城に入るのだが、その前に2箇所ほど寄り道したいところがある。
この被堂の中に金色堂がある 拝観料徴収所
脇にはキャッシュコーナーが....
岩手・中尊寺
国道4号線の脇に金色堂で有名な中尊寺がある。
ところが、この日は中尊寺の祭の日らしく、もうしばらくすると4号線が大渋滞するらしい。
そんなわけで、猛ダッシュで中尊寺を見学する。
中尊寺の金色堂ってのは、金色の建物が野ざらしになっているわけではなく、コンクリートの建物の中に飾られている。
この金色堂の外側を建物で被うというのは、江戸時代から行われていて、現在の建物は二代目なのだそうだ。
その建物内部は撮影禁止なので、とりあえず被堂を写してみるが、ちょっと大き目の公衆トイレにしか見えないね。
この金色堂、当然、拝観料 金八百円也 を徴収される。
で、その切符売り場が写真の建物なのだが、窓口のすぐ脇にキャッシュコーナーがある。
親切といえば、親切なのだが
「なんや、兄ちゃん、金色堂見たいんか?
そなら、誠意をみせてもらわんとなぁ。あぁ??
なにゃ、金あれへんのか?
金がないなら、下ろせばええやろ?
下ろせへんなら、キャッシングかてできるやろ?
それがイヤなら、腎臓でも売ってもらおうか?
兄ちゃん、人間の腎臓は二つあるんや。一つのうなっても、ピンピンしとるやつはいっぱいおるんや。
どや? 金色堂、見るんか? 見いへんのか?」
と、言っている様な気がしてならない...。
岩手・厳美渓
渋滞しかかってきた中尊寺を間一髪で脱出し、向かったのは、その10kmほど南の厳美渓。
磐井川が巨岩を浸食してできた美しい景色で有名な景勝地なのだが、おいらの目標景色ではなく”団子”。
厳美渓には、その川の上をワイヤーで団子を飛ばすとんでもない団子屋があって、人はそれを”空飛ぶ団子”とよぶんだとか...。
「空飛ぶ団子」にかなり興味をひかれたおいらは、4号線をそれて厳美渓に向かった。
で、その「空飛ぶ団子」だけど、想像以上にとんでもないものでした。
川の上にワイヤーが敷いてあり、片方は岩の上の東屋に、反対側は向こう岸の団子やに繋がっている。
ワイヤーには籠がぶら下がっていて、そのかごの中に料金(団子1セット3本400円也)を入れ、木槌で板を叩くと、団子屋のおっさんがロープを引っ張り籠を団子屋にまで持ち上げていく。
その後、団子屋で団子が入れられた籠は今度は、ワイヤーに沿ってものすごい勢いで下ってくる。
で、その中には料金分の団子が入っているだけではなく、なんと紙コップに注がれたお茶まで入っているのだ。
ちなみに中のお団子は、あんこ、ゴマ、みたらしの三色。
(味は、まぁ、とりたてですが...)
何?
わざわざワイヤーで団子を飛ばす必要があるのか???
いや、あるからやってるんでしょう。
- 団子の上のあんこが飛んでいる間にまんべんなく伸びるとか...
- 棒状だったもちが、飛行時の揚力の影響で分裂して団子状になるとか...
- 飛ぶとあんこが熟成するとかさぁ....
岩手・宮城県境
厳美渓から4号線に復帰したら、すぐに岩手・宮城の県境。
3県目の宮城県に突入。とりあえず、東北最大の都市・仙台を目指す。
宮城・大崎市
30分後、東京まで400km地点を通過。
仙台に近づくにつれ、車線が増え道が広くなり、ついには片側7車線(右折車線を含む)というとんでもない道路になる。
いや、原付だったら、警察が見ていようがいまいが、黙って二段階右折します....。
宮城・フルキャストスタジアム宮城
杜の都・仙台についたので、4号線を離れて市内観光を始める。
まず、向かったのは東北楽天イーグルスの本拠地、フルキャストスタジアム宮城。
おいらは現在パ・リーグ二冠王(本塁打、打点)の楽天の山崎武の大ファン。
その日、試合は無かったので有志を見ることはできないのだが、本拠地は一目拝んでおくべき足を運ぶ。
球場では少年野球が行われていたので、どさくさにまぎれて父母のふりをして球場に踏み込む。
球場の予想外の小ささに驚いた。
グランドがかなり狭い。狭いグランドで無理やり野球をやろうとするからファールグランドがほとんど無い。
(あるいは、これが山崎二冠王の正体か??? と、思わなくもないが....)
ま、でも、見るほうにとってみたら、今時これだけ選手を間近に見れる球場もないわけで、普段、広いだけでまったく色気のない名古屋・ドームを本境地にしている身としては、うらやましい限りだね。
やっぱり、野球は屋根が無いほうがいいよ。
そして、グッズショップで山崎のリストバンドなどを購入し、「山崎の引退試合には、もう一度来るぞ」と心に誓って、スタジアムを後にする。
宮城・味太助
仙台に来たなら、牛タンを食わねばと、遅めの昼飯を食うため、仙台風牛タン発祥の地と名高い味太助に向かう。
さすが有名店だけあって待つこと30分。
やっと店に入ると、「相席でいいね?」、「牛タン定食でいいね?」と、客を目の前にしながらも欠席裁判のごとくオーダーが進行し、あっという間に牛タンが机の前に並べられる。
大きな牛タン肉3枚とテールスープと麦飯で1,400円也。
で、味だけどさ....
仙台風の牛タンを始めて食べたので、牛タンがイマイチなのか、店がイマイチなのか判別がつかんのだが、まぁ、「金に見合う食べ物じゃないなぁ」というのが感想。
どことなく釈然としないまま、お昼時をとっくに過ぎてまだ行列の続く店を後にする。
宮城・村上屋餅店
「次はデザートだ」と向かったのは、創業百余年という老舗・村上屋餅店。
もちろん目当ては「ずんだ餅」。ずんだ餅とは、茹でた枝豆をすりつぶして、砂糖で味付けた東北地方の郷土料理。
仙台が有名だけど、東北ではわりとどこでも食べることができる代表的な甘味。
いやー、ここの「づんだ餅」は、むちゃくちゃうまかった。(村上屋餅店では「”づ”んだ餅」と表記するみたいです)
3個536円なんだけど、あまりのうまさにもう3個買っちゃいました。
実は、この後、この店以外でもずんだ餅を食べたんだけど、村上屋餅店の方が圧倒的にうまい。
豆の味がしっかり残っているのに、甘さもしっかりあり、しかもくどくは無い。何か特徴的な味があるわけではないけど、バランスが圧倒的にすばらしい。
もう一度食べに行きたいなぁ....。
岩手・松島海岸
次に、やはり、仙台に来た以上、一度は訪れておかねばと、日本三景・松島に向かった。
夕暮れの松島を一目見ようとしたのだが、ここでおいらは、とんでもないことになった。
松島は海岸からいくつかの小島まで橋が架かっている。
とりあえずと向かったのが五大堂。
端は木造で、木と木の間に少し隙間が開いている。
島から海岸への帰り道、おいらは、足を踏み外し、その隙間に左足がはまってしまったのだ。
いや、何か考え事をしながら歩いていたんだよね。
そしたら、急に足場がなくなって、気がついたら、左足が根元まで端の間に埋まっていた。
どこでどうなったのか、よく覚えていないんだけど、とりあえず左足が捻挫だか打撲だかなんだかわからん状態になった。
あわてて、足を引っこ抜いたもののあまりの痛さにその場にうずくまること数十分...。
通りすがりの学生4人組に「だいじょぶッスか? 運びましょうか?」と、心配される始末。
その後、なんとか左足を引きずりながら自力で脱出に成功。
あ、あのときの学生たち、ありがとう。かなり恥ずかしかったが、うれしかったよ。
ということで、以上、松島終了。
(写真を撮らなかった、いや撮れなかったんだよね。わかりにくい説明ですまん)
後日(2012年の国道45号線の旅のとき)、写真を撮影しました。なんで、こんな所で足を踏み外したんだか...?
宮城・6丁目交差点
とりあえず痛みをこらえて、なんとか4号線に復帰する。
骨が折れているわけではないので、痛みは段々治まってきているが、誰がなんと言おうと痛いものは痛い。
宮城・白石
300kmキロポスト通過。
写真なんか撮ってる場合ではないので、走行中の窓から撮影。
(いや、載せる必要ねぇよな、こんな写真...)
宮城・福島県境
300kmを通過してすぐに4件目福島県に突入する。
福島というと、なんか、かなり関東に近づいた気がしてくる。
福島・福島市街
どうにも足が痛いので、本日の走行をあきらめる。
この日は夜中まで走って距離を稼ぐつもりだったのだが、ちょっと計画が狂う。
リタイヤした場所は、東京まで272km。
ちょっと積み残しが多いと思いつつも、仕方が無い...。
(国道の旅で初めて、終点の写真を撮り忘れた。そのくらいテンパっていたってことですな)
2日目
東京まで:272.6km
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