2017-12-18

フルムーン夫婦グリーンパス 9新幹線制覇の旅 (2日目)

 フルムーン夫婦グリーンパスを使い、5日間で日本中の9つの新幹線全てに乗車する旅。
 初日は北陸新幹線、上越新幹線を制覇して、新潟に宿泊。
 2日目は新潟から新庄に移動して、山形新幹線を片付ける予定。

特急 いなほ

(上)新潟駅の朝
(下)ホームにブルボン専用の自販機が! 4. 新潟 8:27発 特急いなほ1号 秋田行 → 余目 10:29着
(白新線・羽越本線 156.0km) (左)雨が降ってきた
(右)いなほ号のグリーン車にはパーティションがある
新潟・新潟駅

 翌朝、再び新潟駅へ戻ってきた。昨日夜遅く到着したにも関わらず、早々に新潟から撤退である。
 そういえば、8年前の青春18きっぷ使いきり 東日本周遊2396.1kmのときも、新潟は宿泊するのみで、どこにも行かずじまいだった。新潟さん、すんません。いつか腰を据えて街を散策いたします。
 そんな新潟駅で、おもしろい自販機を見つけた。お菓子の自販機なのだが中身が全て、新潟が誇るお菓子メーカー・ブルボンの商品なのである。
 おいらは、アルフォートを切らしたら禁断症状がでるほどのブルボンの大ファン、いや、ブルボン王朝の忠実な臣民。アルフォート、チョコリエール、ルーベラなどなど、ブルボン製品にハズレ無し、と思っている。
 ちょっとうらやましいぞ、この自販機。ぜひ、おいらの地元の駅にも設置していただきたい。

 さて、次に乗る新幹線は福島と新庄を結ぶ山形新幹線なのだが、新潟から新庄までは在来線を乗り継いで行くことになる。
 まずは、新潟発秋田行の特急いなほ1号に乗車して、余目(あまるめ)駅へ。もちろん座席はグリーン車。
 いなほのグリーン車は、また格別に広くて、各座席がパーティションで区切られ、専用の展望デッキまである。
 快適なのだが、唯一の問題はグリーン車に誰も座っていないということ。ほぼ貸し切りでうれしいといえば、うれしいのだが、寂しいといえば、寂しいですな。
 と、思いながら展望デッキから外を眺めていたら、雨が降ってきた。

雨の余目駅
庄内・余目駅

 降り始めた雨の雨脚が徐々に強まり、余目駅に着くころには本降りなってしまった。
 到着前から車両の出口に立ち、余目駅のホームに屋根があるのか眺めていたのだが、残念ながら我々が乗る先頭の1号車部分には屋根が届かない模様。
 車両を降りて、ホームの屋根のある部分まで駆け込んだのだが、まあまあびしょ濡れになってしまう。

 余目駅からは陸羽西線の普通列車に乗り換えて、山形新幹線の終点・新庄に向かう予定だが、乗り換え時間が1時間半こおらせbr/>  余目駅の周りでも散策して、あわよくば早めの昼食でもべながら時間を潰そう思っていたのだが、あいにくの雨。早くも冬の足音が聞こえてきており、ストーブの炊かれた待合室から外に出る気がしない。
 昼ごはんは山形新幹線に乗り込んでから車内販売の駅弁を購入することとし、余目駅の待合室で漫然と時が過ぎるのを待つことにした。

 ところで、余目は「あまるめ」と読むのだが、なかなかの難読駅名である。
 昔、おいらが子供の頃、「日本特急旅行ゲーム」というボードゲームで遊んだのだが、そのゲーム内で「難読駅名コース」というコースがあり、「余目駅」が出てきた。その時余目の読み方を覚えたのだが、あれから40年近く過ぎた今水しっかり覚えている。
 最近のことはすぐ忘れるが、昔のことはよく覚えている。これがフルムーン世代ということだろうか...。
 てなことを考えながら、次の列車の発車時刻を待つ。

陸羽西線

5. 余目 12:03発 普通 新庄行 → 新庄 12:50着
(陸羽西線 43.0km) 車内で新潟駅の自販機で買ったブルボンのお菓子を食べる
庄内・余目駅

 余目からは、この旅では数少ない普通列車に乗り込む。グリーン車はもちろん、指定席もない、ごく普通の列車である。
 回転しないボックスシートに陣取ったのだが、リクライニングしないので座り心地がちと悪い...。って、たった2日間グリーン車に乗っただけなのに、急に贅沢になってしまっている。あかん、あかん。
 ぼちぼちお昼時だが、まだ駅弁を入手していないので、朝ブルボンの自販機で買った「パキーラ」なるお菓子を食べながら飢えをしのぐとする。
 で、その「パキーラ」。初めて食べたのだが、おいしい。改めてブルボンにハズレ無し。

山形新幹線 つばさ

座席種別「足湯」!! 6. 新庄 13:18発 つばさ144号 東京行 → 福 島 15:14着
(奥羽本線[山形新幹線] 148.6km) (上)とちおとめアイスクリーム
(下)ようやくありつけた「牛肉どまんなか弁当」
新庄・新庄駅

 1時間ほどで新庄駅に到着。ここで山形新幹線に乗り換えて、「新幹線の旅」の再開となる。
 山形新幹線は「新幹線」という名がついているものの、実態としては「東北新幹線に乗り入れることのできる在来線」である。専用の線路があるわけでものなく、在来線のホームの片隅に遠慮がちに停車している。普通列車を降りた後、中間改札を通る必要もなく、そのまま新幹線のホームに移動することができる。
 グリーン車はどこにあるのかと、ホームの上に表示された車両の案内表示を見ていたら、妙な表示を発見した。
 おいらの乗る次の列車の最後尾の車両の本来「自由席」や「指定席」という表示される部分が、「足湯」と表示されていた。
 調べてみたら、山形新幹線のジョイフルトレインに「とれいゆつばさ」号というのがあり、なんと新幹線の中に「足湯」が設けられているらしい。故に座席種別は「足湯」。全く持って正しい。ちょっと乗ってみたかったが、先を急ぐので諦めるしかない。

新庄・新庄駅

 新庄駅の出発時刻は、13時18分。時間も時間なので、そこそこお腹がすいてきた。
 「早く来い来い車内販売」と待ち構えていたのだが、そんな我々の耳に無常の車内放送が流れてきた。
「なお、当列車の車内販売は山形駅より営業いたします」
 .....。
 お昼ご飯は、山形出発の14時04分の山形駅出発までお預けということになったらしい。

山形・山形駅

 待ちに待った山形駅に到着。ホームで車内販売用のワゴンが待ち構えていたのを確認し、お弁当がやってくるのを、今か今かと待ちわびる。
 出発してすぐ、車両の後方からワゴン車がやってくる気配を感じた。
 しかしながら、我々の座席は先頭から3番目、新庄を出発したころにはガラガラだったグリーン車も、山形駅にてほぼ満席となっており、なかなかワゴンが我々の席まで到達してくれない。
 やっと我々の席にやってきたので、売り子さんに手を挙げたのだが、ほぼ同時に通路の反対側に座っていたお姉さんも手を挙げた。ここはレディーファーストということで、売り子さんがお姉さんの方の注文を聞いた。お姉さんが頼んだのは、弁当とお茶。彼女も駅弁狙いだった模様。
 で、続いて我々の番。さっそく弁当を注文するのだが、ここで再び無常の宣告を受ける。
「ただいまお弁当を切らしておりまして、途中の米沢で追加された後、お持ちすることならできますが...」
 かくして、またもや我々の弁当は、米沢駅出発の14時38分までお預けとなった。
 そして、お待ちかねの車内販売のアイスクリームだが、秋田新幹線の限定アイスは「とちおとめいちご」!
 スジャータのアイスらしく、とちおとめの味がかなり濃厚。ジューシーで美味。
 だけど、空きっ腹にアイスってのもねぇ...

米沢・米沢駅

 米沢駅を出発して5分、さきほどの売り子さんがお弁当を持ってきてくれた。余目駅で、昼食を駅弁とするという決断を下してから、早くも4時間が経過。ついに昼食にありつくことができた。
 しかし、我々が下車する福島駅に到着するまで、あと30分を切っている。
 黙々と「牛肉どまんなか弁当」(「どまんなか」という山形米を使っているらしい)を掻き込むことになる。いや、おいしかったけどね。

福島交通

(左)つばさ号はやまびこ号に繋がれて東京へ
(右)ビルの谷間にひっそりと佇む福島交通の駅の入り口 福島 15:30発 飯坂温泉行 → 飯坂温泉 15:53着
(福島交通 飯坂線 9.2km) 吉川屋の目の前に広がる峡谷
福島・福島駅

 お弁当を食べ終わったら、もう福島駅。ここからつばさ号は、東北新幹線やまびこ号に連結され、東京を目指すことになる。
 しかしながら、我々の本日の行程はここで終わり。つばさ号とお別れする。

福島・福島駅

 さて、本日の宿泊先だが、駅前ではなく、福島から10キロほど離れた飯坂温泉の旅館を予約している。福島市に「ふるさと納税」をし、その返礼品として受け取った宿泊券で温泉宿に泊まろうとする節約作戦。
 飯坂温泉までは、福島の私鉄、福島交通で移動する。
 新幹線や特急ばかりで移動していたので、ロングシートしかない小さな私鉄の車両は久しぶりに感じる。
 電車にゆられること20分、街が途切れ、線路が川にぶつかったところが終点の飯坂温泉駅。
 線路の脇を流れる川は、摺上川(すりかみがわ)という川で、その上流に位置する旅館・吉川屋に宿泊した。

福島・吉川屋

 摺上川の渓谷の上に建つ吉川屋は、客室の目の前が断崖絶壁という素晴らしい景観を誇るお宿である。
 大きな旅館で、たくさんの宿泊客が泊まっていたのだが、一つ気になっることがああった。
 今時どこにでも大量にいるはずの外国人の宿泊客が一人もいないのである。
 考えてみたら、旅館だけでなく福島駅から吉川屋に至る道中、一人も外国人に出会うことがなかった。
 おそらく「福島」の名前から敬遠されているのではないかと思う。
 そうであるとすると寂しい話で、少しでも早く負のイメージを払拭してほしいものである。
 福島も、飯坂温泉もよいところだよ!

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