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2015/07/13

新・近鉄全線501.2km 1日制覇(#2 信貴・生駒ケーブルカー編)

 近鉄全線を1日で走破してやろうという旅。
 早朝、始発電車で賢島から出発して、名古屋に到着。折り返して大和八木、橿原神宮前、田原本、王寺と移動して正午を回る。日付が変わるころゴールの予定なので、まだまだ全行程の半分も終わっていない。
 王寺からは、バスを乗り継いで高安山へ向かう。

(左・右上)信貴山行き奈良交通バス
(右下)見る見る信貴山を登っていく (左・上・右)高安山行き近鉄バス
(下)雨で高安山は、霞の上
王寺・王寺駅前バス停

 王寺駅前から奈良交通のバスに乗り込み、信貴山へ向かう。
 信貴山には朝護孫子寺が建ち、毘沙門天への信仰から観光客を集めていた名所であった。かつては、王寺の隣の信貴山下駅から近鉄のケーブルカーが運行され、たくさんの参拝客を運んでていたという。現在では、その代替として王寺駅からバスで信貴山の山門まで乗客を運んでいるが、乗客は多いとはいいがたい状況のようだ。王寺駅では、そこそこの数の乗客が乗り込んだが、信貴山まで乗っていた乗客はおいら以外に数名しかいなかった。
 王寺から信貴山までの道路はなかなかの山道で、バスはどんどん高度を上げていく。あっという間に麓の町は小さくなり、ものの15分ほどで、バスはダム湖の水面の上にかかる橋を走行することになる。

平群・信貴山門バス停

 バスは、定刻通り終点に到着。だが、おいらの目的地はここではなく、ここからバスを乗り継いだ先の高安山のケーブルカー乗り場である。
 信貴山門から高安山の間は、信貴生駒スカイラインという近鉄が運営する有料道路で結ばれており、その上をやはり近鉄が運営する近鉄バスが走行していく。
 なんだか、天気予報に反して降り始めた雨の中待つこと数分で、近鉄バスが到着。全ての乗客を降ろすと、バスはすぐに折り返し高安山行となる。
 ところで、このバスに近鉄全線制覇の別ルートを挑戦している友人がこのバスから降りてきてすれ違ったのだが、彼はバスが必至こいて登ってきた山道を徒歩で40分かけて下るのだという。たどり着けるのだろうか?

八尾・高安山駅

 やはり定刻通りに高安山に到着。ケーブルカーの頂上駅・高安山からは、大阪方面の下界の景色が見えるはずなのだが、本降りになってきた雨のせいで全く見えない。見えるのは白い”もや”ばかり。


八尾・高安山駅

 なんかよくは知らんのだが、信貴山は虎にゆかりがあるらしく、ケーブルカーは虎柄。なんでも、阪神タイガースが毎年必勝祈願に訪れるらしい。(なんか、寅年の寅の日になんかがあったとか、なかったとか...)
 思えば、このケーブルカーが当ブログに登場するのは3回目(スルッとKANSAI 3day チケット ケーブルカー十番勝負近鉄全線508.1km 1日制覇(2013年版))なのだが、下りに乗車するのは初めて。街並みを見下ろす景色はさぞかし素晴らしいだろうと期待していたのだが、まあ、この雨ですわ。
 ケーブルカーを降りたら、直角にホームがつながっている信貴線で、河内山本駅へ。そこから大阪線の区間準急に乗り換えて、4駅先の堅下駅へ向かう。

(上)堅下駅から柏原駅へと続く道
(下)柏原駅
長野線から見える富田林のPL塔
柏原・堅下駅

 雨で文句を言っているのは、景色が悪いからだけでなく、ここ堅下駅から柏原駅まで500メートルほどを9分で移動しなくてはいけないからなのだ。大阪から東に延びる近鉄路線は、大阪難波・大阪上本町から奈良方面の路線(難波線・奈良線)と大阪阿部野橋から吉野方面(南大阪線)の2本がある。両路線は近づきこそすれ、交わらないのだが、南大阪線の支線・道明寺線の終点・柏原駅と堅下駅はかなり近接しているので、それを利用して、徒歩移動で両線をショートカットしてしまおうという作戦。
 気象庁が空気を読んだのかどうかは定かではないが、堅下駅についた時には雨は小降り。なんとか傘なしでも走っていけそうな雲行き。
 真剣に走らなければいけないほどの乗り換えではないが、歩いていては間に合わない。小走りといった感じで、3度ほど曲がり角を曲がって柏原駅を目指す。

柏原・柏原駅

 そこそこ余裕を持って柏原駅に到着。柏原駅はJRの駅で、近鉄がホームの端っこを間借りしているような状態なので、駅の外観には近鉄のきの字も書かれていない。
 おいらが今回使用している近鉄全線を3日間乗り放題の近鉄週末フリーパスも自動改札を通すことができず、駅員に見せて通してもらわないといけない。改札の奥にいた駅員を窓口に呼びつけ、きっぷを見せて中に入り、近鉄・道明寺線のホームへ向かう。
 近鉄道明寺線はわずか2キロの路線。4分で路線の制覇が終わり、終点・道明寺駅で、近鉄長野線に直通する河内長野行きの準急を捕まえる。
 道明寺から次の古市までは近鉄・南大阪線の路線で、そこから先は近鉄長野線の路線。2年前も当然長野線に乗車したのだが、夜間に乗車したので車窓は全く見えなかった。改めて見ると、富田林辺りで、かの有名なPL教のシンボルの馬鹿でかい塔(大平和祈念塔というらしい)が見えたり、なかなか興味深い路線だった。

午前中に南海難波駅付近で不発弾処理をやっていたそうな
奈良線は生駒に向かうとき結構な勾配を駆け上がる
河内長野・河内長野駅

 河内長野線の終点河内長野駅に到着。ここから繋がる近鉄の路線は無いので、折り返すか他の鉄道に乗るしか無い。
 今回は河内長野から南海に乗って難波に戻ったのだが、電車に乗って驚いたことがあった。車内の吊り広告によれば、本日の午前中に難波駅付近で不発弾の処理が行われていたらしく、午前中は難波駅付近の南海電車は運休していたのだそうな。
 いや、全く知らなかった。不発弾処理が長引いていたらこのチャレンジはここで終了してしまうところだった。
 いや、もしかしたら自衛隊の方々がおいらに気を使って、早々に不発弾処理を終わらせてくれたのかもしれない。とすると、実に申し訳ないことをしたものだ。言ってくれれば、おいらのチャレンジなんかいつでの日程をずらせたのに。なんか、気を使わせちゃったなぁ..。

大阪・難波駅

 最後、難波駅の手前で電車が停車したので少し焦ったが、ほぼ定刻通りに難波駅に到着。次は近鉄の大阪難波駅に移動して難波線の制覇に取り掛かるわけだが、南海と近鉄の難波駅は少し離れているし、高低差も結構ある。
 3階相当の南海の難波駅ホームから地下3階相当の近鉄のホームまで、地下街を早歩きで歩いて行く。

大阪・大阪難波駅

 早歩きで5分ほどで近鉄の大阪難波駅に到着。近鉄奈良行きの急行で、再び奈良県に向かう。
 2年前にこの路線に乗った時は夜だったので気が付かなかったのだが、奈良へ向かう近鉄奈良線は、生駒の手前辺りでぐんぐん標高を上げていく。
 生駒の一駅前の石切駅付近からは眼下の街を見下ろすような景色を見ることができる。

生駒・生駒駅

 大阪難波駅から30分弱。難波線、奈良線を通って生駒駅に到着。その生駒駅の隣には、近鉄のもう一つのケーブルカー・生駒鋼索線の鳥居前駅がある。夕方には終電が終わってしまうケーブルカーは、早めに片付けておかないいけない。
 ところで、近鉄全線制覇の上でやっかいなのが、2つのケーブルカーのダイヤ。西信貴ケーブルも生駒ケーブルの上部もどちらも40分間隔で、一度登ったら、下りのケーブルカーに乗るために30分弱待つことになる。西信貴ケーブルの方は、頂上から近鉄バスが接続しているので、そのまま信貴山方面へ抜けることができるのだが、生駒ケーブルは完全に行き止まりで、その先は生駒山上遊園地という近鉄の経営する遊園地があるだけである。
 しかしながら、次のケーブルカーを待つような時間的な余裕は全くない。となると、取れる手は一つだけで、ケーブルカーで登った山を地力で下山せざるを得ない。
 生駒ケーブルは、真ん中の宝山寺駅で、上下2つのケーブルカーに分割されていて、上部は40分間隔、下部は20分間隔で運行され、麓から山頂まで16分ほどの時間がかかる。となると、ケーブルカーで山頂の生駒山上駅まで登った後は、約20分で宝山寺駅に戻ってくれば、頂上で待つよりも1本早いケーブルカーに乗って鳥居前駅に戻ってくることができる。
 生駒山上駅から宝山寺駅までは1.4キロメートル。20分あれば余裕な距離だが、問題は高低差。ケーブルカーで登るような山なので、当然300メートルもの高低差がある。20分で、東京タワーぐらいの高さを駆け下りなくてはならないのだ。

(左上)生駒山上遊園地から生駒山ダッシュスタート
(右上)まずは、駐車場への階段を駆け下りる
(左下)雨上がりでつるつる滑る山道
(右下)最後は宝山寺前の旅館街へ出る
生駒・生駒山上駅

 車内で怪しげにストレッチをしながら、ケーブルカーが山上に到着するのを待つ。全力ダッシュをする必要はないが、のんびり歩くわけにはいかない。
 生駒山上駅を出て、右手に曲がり駐車場へ繋がる急な階段を駆け下りる。思えば、2年前に近鉄全線制覇に挑戦した時は、この地獄の階段を全力で駆け上がらなくてはならなかった。
 駐車場を通り過ぎると、道が登山道となり、ここからがいよいよ生駒ダッシュの本番となる。登山道と言っても、かなり整備されており、石が階段状に敷かれた遊歩道となっている。本来は、歩きやすい足元なのだが、今日に限っては雨が上がったばかりで石の上がツルツル滑って、かなり危ない。
 なんども転びそうになりながらも、必死で山道を下っていく。
 途中、登山道の中ほどで、ケーブルカーの線路のすぐ脇を通ることになるのだが、なにやらそのとき、ケーブルカーが動いている音が聞こえてきた。が、この時間はケーブルカーの動く時間ではない。というか、ケーブルカーが動いているなら、こんな必死になって二本の足で山を下る必要がないのである。
 恐らくは、回送列車か臨時列車かのどちらかだったのであろうが、線路はすぐ近くにあるもののケーブルカーの姿は見えないので、事の真相は謎のままである。できることなら、回送電車であってほしいのだが、どうだったのだろうか?

生駒・宝山寺駅

 生駒山上駅から22分。ケーブルカーの出発まであと2分を切ったところで、なんとかギリギリ宝山寺駅に戻ってくることができた。
 300メートル降った後の膝のダメージははかりしれず、膝のブルブルがなかなか止まらない。
 ここまでで、本日の全工程の約3分の2。ゴールまではあと8時間以上あるのだが、たどり着けるのだろうか...
 というか、鳥居前駅からすぐ隣りの生駒駅まで歩けるのか不安になりながら、とりあえずケーブルカーで下山していく。

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