IT Penguin

2014/03/19

網走・知床 流氷探訪記(前編)

 北の大地・北海道のさらに奥地、道東に行ってまいりました。
 なんでまたこのクソ寒い時期に北海道に行ったのかといえば、流氷を見るため。
 中国とロシアの国境付近に端を発する大河アムール川からオホーツク海に流れこむ冷たい水は、いつしか大きな氷の塊となって冬の海を南下する。これが、流氷。
 海一面を覆う流氷を追いかけた、網走と知床半島の探訪記。

中部国際空港発女満別空港行きANA327便
ANA327 機内

 名古屋から道東の玄関口女満別空港へ向かうANAの機内。写真じゃイマイチわかりにくいが、肉眼では窓から富士山がくっきりと見えた。
 この日は名古屋も北海道もいい天気だったのだが、一週間前の週末は山梨や関東で記録的な大雪が降り、その大雪を降らせた低気圧は、数日後、おいらが向かっている網走や知床半島のウトロ地区で猛吹雪を引き起こしたそうな。一時は、ウトロ地区の道路は完全に寸断されて、数日間陸の孤島となっていたらしい。
 幸い、この日までには道路は全て復旧し、いつもの冬の北海道に戻っているとのこと。

北の新大陸発見!あったか網走
網走 網走湖畔

 一日一便しかない名古屋-女満別便が空港に到着するのは、15時過ぎ。連絡バスに乗り換えて網走市内についた時は、すでに夕方。さすが、日本の東の端、日が暮れるのが早い。
 そんなわけで、ほぼ移動で一日が終わってしまったのだが、この時期、網走湖畔では”北の新大陸発見!あったか網走”なるイベントを開催していて、夜の部もあるそうな。
 せっかくなので見てみようと、網走駅からタクシーで十数分、一面凍りついた網走湖の畔に向かう。
 イベント会場では、スノーモービルや馬ソリの体験乗車や巨大な氷の滑り台などがあり、週末には花火が打ち上げられる。
 着いた頃は、「氷点下? 言うほど大したことねーな」と思っていたのだが、外にいると結構寒さが身にしみてくる。湖畔のイルミネーションを堪能し、馬ソリに乗った後は、花火が始まるまでジーっと耐え忍び、花火の終了とともに退散。
 やっぱ、北海道寒いですわ。

網走流氷観光砕氷船 おーろら
オーロラ号の船上から
網走港・おーろら号

 翌日、流氷を眺めるため、網走港近くの道の駅・流氷街道網走へバスで移動する。
 港内には流氷は流れこんでいないものの、すぐ近くに流氷が見える。
 実は、「冬に網走に行けば簡単に流氷を見れる」というものではないらしい。流氷が網走に訪れる日数は年々減っていて、特に2006年なんかは、流氷の見れた日は10日ほどしかなかったそうな。
 そんなわけで、まずは、流氷を見るという最低限の目標は達成。名古屋から遠路はるばるやってきた甲斐があった。
 とはいえ、流氷眺めただけで満足するのはもったいないので、流氷のすぐ近くまで行ける流氷観光砕氷船 おーろら号に乗船する。

 網走港を出港して10分弱、おーろら号は一面真っ白に凍りついた流氷の縁に到着。そこから先は、視界の果てまで全て流氷。歩いて、ロシアまで行けそうなほどびっしりと氷に覆われている。
 ただ、砕氷船が進めないほどの厚さではないらしく、船としては薄氷を踏むかの如く悠々と進んでいく。
 時折、船の舳先で割られた大きな氷が船体の横を流れていくのだが、家が建てられそうなほどのデカさで、迫力満点。
 おーろら号は網走港の周りを1時間ほど周遊し、網走港に戻ってくる。
 凍った湖とかなら見たことがあるが、それとは全然規模が違う。何しろ見える範囲全てが凍っていて、その物量たるや圧巻。「海が凍るってのは、こんなにすごいことなのか」と実感して、下船。驚愕ですわ。

流氷ノロッコ号 網走から知床斜里の途中の北浜駅展望台より
網走・網走駅

 網走駅に戻ってきて、カニやらイクラやらが入った駅弁”オホーツク贅沢三昧”を食べる。
 網走でオーロラ号を堪能した後は、より流氷に近づくことができる知床半島のウトロ温泉に向かう。
 網走駅から知床斜里駅までは、観光列車”流氷ノロッコ号”に乗車して移動する。流氷ノロッコ号は、釧網本線の釧路-知床斜里間を走るのだが、この区間はほぼ全てオホーツク海の間近を走っている。よって、乗車中ずーっと車窓から流氷が見える。
 途中の北浜駅では、10分ほど停車して駅に設置された展望台に登ることができる。雪に覆われた海岸に停車する列車ってのは、いかにも北国にやってきたという、オツな景色です。
 ところで、この列車、各車両にだるまストーブが置いてあって、売店で買ったスルメを焼くことができる。そのおかげで、乗車した瞬間から車内にスルメ臭が充満している。
 あと、網走から乗車する場合は、左側の車窓がオホーツク海に面していて、しかも二人がけベンチシートが窓側に向いているので、絶対にそちら側に座るべし。おいらは、どういうわけかご高齢の団体客に囲まれた反対側の6人がけシートに押し込まれたので、かなり悲惨な目にあいました...。

斜里・知床斜里駅

 ノロッコ号は、その名の通り、景色をゆっくり眺めながら走る列車で、網走-知床斜里間のわずか40キロを1時間かけて走行する。
 終着駅の知床斜里駅は知床の玄関口。ここから最終目的地のウトロまでは路線バスで移動となる。
 路線バスが走る道は、ウトロへつながる唯一の道で、つい1週間前は猛吹雪で閉鎖されていた道路である。大雪が降った痕跡は道路の左右にしっかりと残っていて、除雪しきれない雪が民家と同じぐらいの高さに積み上げられている。
 しばらくすると、バスは知床半島の海岸線を走るようになり、流氷に再開する。
 網走では、陸から少し離れた場所に流氷があったのだが、この辺りでは海岸まで流氷が押し寄せている。おそらく、砂浜があってその先に流氷があるのだろうが、全て雪で覆い尽くされているので、どこからが砂浜でどこからが海なのかさっぱりわからない。
 逆に言うと、流氷が一瞬雪が降り積もった大平原のようにも見えるのだが、そのありえない広さで、「いやいや、これは海の上に雪が降り積もってるんだ!」と、気付かされる。
 流氷もすごいけど、その上に降り積もる雪の量もハンパない。
 本来、流氷がやってきた後のオホーツク沿岸は、流氷によって海面の蒸発が抑えられるため雪があまりふらないのだそうだ。それにもかかわらず猛吹雪となった1週間前の大雪は、知床の住民からしても記録的な大雪だったそうだ。

オーロラファンタジー 会場近くのゴジラ岩
ちなみに、後ろから見るとまったくゴジラに見えない貧相な岩になる
写真でも動画でも伝わりにくいが、本当はもっと綺麗です
斜里・ウトロ港オンコロ岩

 ウトロの冬の風物詩に”オーロラファンタジー”というイベントがある。
 ウトロ港の巨大な岩・オンコロ岩の横の駐車場に煙幕を張り、レーザー光線をあて、オーロラっぽい景色を作りだそうというイベントである。
 なんで、そんなイベントを始めたのかというと、実は、今を去ること50年ほど前の昭和33年の夜、知床の空に本物のオーロラが現れたことがあるのだそうな。そんなオーロラの感動を再現しようというのが、このオーロラファンタジーの趣旨。
 なんだか、字面で書くとショボそうなイベントに思えるかもしれないし、写真や動画でもあんまり伝わらないんだけど、頭上に描かれるレーザー光線の模様が結構キレイです。(いや、ホント、結構感動するよ。こればかりは、多分、その場で見ないとほんとわからないと思う)
 ただ、夜のウトロは、かなりシバレますので、観覧の際は、ぜひそれ相応の格好で。

 ところろで、オンコロ岩のすぐ近くにゴジラ岩と呼ばれる岩がある。
 その名の通り、ゴジラに見える岩なのだが、夜になると下からライトアップされ、まさに海から上陸直後のゴジラのように見える。
 ”ゴジラ岩”って名前、わりと公式な名前らしく、道路沿いの案内標識などにも”←ゴジラ岩”みたいに書かれているのだが、東宝さんとの権利関係はどうなっているのだろうと、いらぬ勘ぐりをいれたくなる。このブログでは、一応書いておこう→ (c)TOHO
 あ、そうそう、このゴジラ岩、あくまでもある角度から見るとゴジラであって、あらぬ角度から見ると、それはそれは、貧相な岩に見えるんだよね。これが...。

オシンコシンの滝
斜里・オシンコシンの滝

 オーロラファンタジー終了後、ウトロの名所であるオシンコシンの滝の見学に行く。
 半分凍りついた滝が七色にライトアップされていて、「ここにもオーロラが!」という感じで、なかなかキレイでした。

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