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2014/09/30

スルッとKANSAI 3day 1192.5km 完全制覇(#1 姫路 & 神戸編)

 私鉄王国関西には共通ストアードフェア・カードスルッとKANSAIがある。
 ICカード化が進む昨今でも健在で、今でも結構使われている。利用可能エリアは西は姫路から東は三重の青山町まで、近鉄、阪急、南海、京阪、阪神と大阪地下鉄を中心におよそ1200kmもの鉄道とバスをカバーしている。
 そのスルッとKANSAIには、エリアの鉄道とバスが乗り放題になる2day 3dayチケットという乗り放題チケットも用意されている。
 で、当然考えるのが3dayチケットがあれば、エリア全ての鉄道に乗れるのか??? という命題。
 考える事数週間、おいらが弾き出した結論は、”ケーブルカーを除けば、1200キロ弱の関西私鉄鉄道網を全て制覇できる”というもの。(ケーブルカーは比叡山に東側から登る坂本ケーブルが最大のネックなんだよね。これを入れるとそれだけで半日はつぶれる。スルッとKANSAIエリアのケーブルカーは、スルッとKANSAI 3day チケット ケーブルカー十番勝負参照。)
 とはいえ、作成したスケジュールは3日間始発から終電まで150本以上の電車に乗り続けるという過酷なもの。でも、まあ、スケジュールができてしまったものはしょうがないので、老体にムチを打って出発の地、兵庫県は姫路市内の山陽網干駅に出陣。

スルッとKANSAI 3dayきっぷに添えられたエリア路線地図。
西端の山陽網干駅から東端の青山町駅まで、19社局全ての鉄道を制覇!
出発の地山陽網干駅 始発前 スルッとKANSAI 3day きっぷ (3day"s"ではないことに注意)
姫路・山陽網干駅

 9月の半ば、早朝5時に山陽電車の最果て、そしてスルッとKANSAIエリアの西の端・山陽網干駅の前に立つ。
 もうすぐ秋分の日ということで、5時過ぎではまだ空は暗い。
 JRの網干駅からは数キロ南に位置する山陽網干(あぼし)駅。海は近いはずだがあまり港の気配は感じない。
 誰もいない駅の改札にスルッとKANSAI 3dayきっぷを通すと、裏面に"0913:0507山陽 網干 14-09-15まで"と印字され、きっぷの有効期限が確定する。ゴールはおよそ67時間後に到着するはずの三重県の青山町という近鉄の駅。うっすら明るくなり始めた空とともにまず1本目の電車で東へ向かう。

姫路・山陽網干駅

 山陽網干駅は山陽電車の唯一の支線・網干線の終点で、8キロ先の飾磨(しかま)駅で本線から分岐する。飾磨までの15分の間に電車は、座席が半分程度埋まるほどの乗客が乗ってきた。
 で、飾磨駅で最初の乗り換え。早朝から十人程の人々が姫路に向かう電車を待っている。飾磨から山陽電車本線の終点山陽姫路駅までは6分。すぐに、姫路駅が見えてくる。
 ところで、姫路に来る度に気になるのが、街の中心に残るモノレールのレールの跡。
 聞けば、廃線になったのはおいらの生まれた昭和49年。それから40年もの間、野ざらしになっているらしい。あまりに長い年月が過ぎ去ったため、廃墟にも遺跡のような趣が生まれ、なかなか味のある建造物になってしまっている。撤去する気があるのか無いのかわからないが、ここまで来たら朽ち果てるまで放置しておいていただきたい。1000年経てば古代ローマの水道橋のような偉大な遺跡になるかもしれない。

姫路・山陽姫路駅

 姫路では1分間で折り返して、阪神電車への直通特急に乗り込む。次の乗り換えは神戸三宮駅。60.6kmの乗車距離は3日間で最長で、1時間あまりの乗車時間も3日間で有数の長時間乗車。三宮に着いた後は、しばらく忙しない乗り換えが続くので、一眠りする。

神戸・三宮駅

 次の乗換駅の神戸三宮駅のちょっと手前の西代駅からは山陽電車から神戸高速鉄道の東西線に変わる。19社局あるスルッとKANSAIの鉄道会社のうち、最初の鉄道会社・山陽電車の全路線を制覇したことになる。なお、西代から元町までが神戸高速鉄道・東西線で、そこから先が阪神本線となる。
 神戸三宮駅はなんだか長いこと工事をしていたが、見違えるほど綺麗な駅に生まれ変わっていた。従来の改札と反対側に東口ができて、次に乗車するポートライナーへの乗り換えも少し楽になった。
 地下のホームから地上に出ると、晴れ渡った空に出迎えられる。どうせ電車に乗っているだけなので、晴れている必要はないが、天候のせいで電車が遅れてしまっては元も子もないので、晴れているに越したことはない。
 ところで、ポートライナーは、神戸の沖合に埋め立てられたポートアイランドとその先の神戸空港への足となる新交通システム。世界初の無人輸送システムとして1981年にポートアイランドの竣工とともに開業した。開業当時、ポートアイランドでは”ポートピア’81”という博覧会が開かれ、おいらも名古屋からわざわざ見に行ったものである。
 博覧会も楽しかったのだが、それよりインパクトがあったのが無人で静かに走行するポートライナーとその窓から見える人工島の景色。まさに未来都市を具現化した姿に見えた。
 で、それから35年。どこのニュータウンでもある景色だが、一気に作られた街は、街全体が均一に年をとってしまう。今となってはただのタイヤで走る電車となってしまったポートライナーから見る景色は、古い漫画の未来都市のようなどこかノスタルジックな景色に成り果ててしまっている。
 そんなポートアイランドを一周した後、神戸空港に向かう。大きなスーツケースを持って空港に向かう人々を見送った後、おいらは、乗ってきた電車で折り返して三宮へ戻る。さらば、古き良き時代の未来都市。

とぼとぼ歩いて神戸地下鉄・海岸線へ移動
神戸・三宮駅

 三宮に戻ってきて、次は神戸市営地下鉄の制覇を開始。
 まずは海岸線に乗車するのだが、海岸線の三宮駅は他の駅とは少々離れていて、駅の名前も”三宮・花時計前”という微妙なキラキラネームが付けられている。
 で、とぼとぼ歩いて、若干行き過ぎた入り口から地下鉄コンコースに向かう。そういえば、”花時計前”の花時計はどこにあったのだろうか???

神戸・新長田駅

 新長田駅で神戸市営地下鉄西神・山手線に乗り換える。ちなみに読み方は、”さいしん・やまて”ではなく”せいしん・やまて”。
 新長田から終点・西神中央駅を目指すのだが、さすがは、六甲山の麓の町神戸、地下鉄というよりは”トンネル鉄”といった風情で、山間を縫うように進んでいく。
 西神中央駅で折り返して、反対側の終点谷上駅を目指す。
 谷上駅の一駅前、新幹線の乗り換え駅・新神戸から先の区間は、北神急行電鉄という鉄道会社の線路となる。僅か一駅間しか線路のない小さな鉄道会社で、今回乗車する19社局の鉄道会社の中でも最も少ない駅数となる。ただし、その一駅区間は7.5キロもあり、全てが北神トンネルというトンネルである。六甲山にトンネルを掘って建設されたため運賃は360円と結構お高いものとなっている。(が、まあ、乗り放題きっぷを持つおいらは無敵。ちなみに距離が一番短いのは、大阪地下鉄・御堂筋線につながって江坂-千里中央間を結ぶ北大阪急行)
 トンネルを抜けるとそこは谷上駅で、神戸電鉄との乗り換え駅となっている。同一ホームで神戸電鉄有馬線に乗り換える。これにて、神戸市交通局と北神急行を制覇。

神戸・谷上駅

 谷上駅からは神戸電鉄の制覇を開始。
 まずは、有馬温泉や三田に向かう有馬線に乗り込む。電車は発車するなり急勾配を登り始める。山がちな神戸だけに、都市型鉄道ながらも山岳鉄道のような趣も味わえる鉄道となっている。
 乗客も有馬温泉を目指す観光客、周辺の山を目指すハイカー、学生など雑多。
 三田行きの電車に乗り込んだが三田までの間に途中2つの支線が伸びているので、電車を乗り換えながら先へ進む。
 まずは、有馬口で降りて有馬温泉へ。が、名湯の香りを嗅ぐ間もなく、次の電車で有馬口へ戻る。

神戸・有馬口駅

 再び三田行きの電車に乗り込む。ここから先は三田線という路線となる。(有馬温泉へ向かう線路は有馬線)
 途中の横山で降りて、今度は公園都市線へ。公園都市線の終点はウッディタウン中央というファンキーな名前の駅。線路に沿って走る道路の看板には”フラワータウン”なる文字も見える。まあ、多分ニュータウンの名前なんだろうけど、こんな街に生まれたら、そりゃ子供の名前もキラキラするでしょうな。
 ウッディタウン中央駅(なげーよ)で、折り返し、三度三田行きの電車に乗り込んで、こんどこど三田へ向かう。
 ところで、三田を”みた”と読んでいるかもしれないが、”さんだ”と呼ぶ。三田市という行政区域の名前でもあるので、覚えておいてあげてほしい。

三田・三田駅

 三田でちょっと時間があったので、久しぶりに改札の外にでてみる。三田はJRの駅もあるので、それなりに華やかな駅前になっている。時間があると行っても10分なので、コンビニでフライドチキンを立ち食いして、すぐさま駅に戻り、折り返しの電車に乗り込む。
 次の電車の乗車時間は40分強。久々にゆっくり落ち着いて電車にのることができる。

神戸・鈴蘭台駅

 鈴蘭台駅は、神戸電鉄の有馬線と粟生線(あおせん)の分かれ道。今度は、粟生線に乗り換えて終点を目指す、と言いたいところだが、次の電車まで30分も時間がある。
 粟生線の終点粟生まで行く電車は、日中は1時間に1本しか無い。万が一の電車の遅れなどを考慮するとここでバッファを置かざるを得ず、やむを得ず休憩時間をとることになる。
 ちょうど昼飯時なので、駅前のミスドで麻婆豆腐ラーメンを頂く。
 今回、スルッとKANSAI全制覇のためのスケジュールを組む上で泣かされた所が4ヶ所あったのだが、その1箇所目がこの粟生線。1時間に1本しか無い上に、往復2時間半もかかる。どれだけスケジュールを詰めても、結局ここがボトルネックで神戸あたりのスケジュールがなかなか縮まらなかった。

小野・粟生駅

 終点粟生駅に到着。最果ての何もない駅を想像していたのだが、JRと北条鉄道の乗換駅ということでそこそこ人のいる駅だった。
 で、もちろん、来た電車で折り返して、神戸電鉄の起点湊川駅へ向かう。
 神戸電鉄の起点は湊川駅なのだが電車はそのまま神戸高速鉄道に乗り入れて、新開地駅を目指す。よって、湊川駅を通過して時点で、4社局目の神戸電鉄が終了。
 神戸というのは面白い街で、有馬線との合流駅・鈴蘭台を過ぎても、まだ山奥の景色が続く。その後、トンネルを何度か抜けるとやっと街にたどり着いて、すぐさま地下に潜ってしまう。で、終点の新開地は大都会の港町神戸の地下となっている。
 新開地といえば、ファミコンの名作ゲーム”ポートピア連続殺人事件”の舞台で、町並みを見学したいのだが先を急ぐ旅なので、そそくさと阪急に繋がる神戸高速鉄道東西線のホームに向かう。(まあ、震災があったので、ゲームの舞台はほとんど残っていないんだろうけどね)

 初日の午前中が終わり、ここまでで、山陽電車、神戸市交通局、北神急行、神戸電鉄と神戸新交通のポートライナー、神戸高速鉄道の南北線が終了。神戸以西を乗りつぶしたことになる。
 お次は、阪急の神戸本線、宝塚本線とその支線の踏破に取り掛かる。

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