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2012/06/20

下山ダッシュ・リベンジ

 愛知県豊橋駅から長野県辰野駅まで伊那谷を縫うように走る日本最大級のローカル線・飯田線。
 飯田線の隠れた名物に”下山ダッシュ”と呼ばれるチャレンジがある。
 飯田線は、飯田駅周辺で大きく迂回して線路が敷かれているため、下山村という駅で一度電車を降りた後、まっすぐ2キロほど走ると、電車より早く、5駅先の伊那上郷駅に到着することができる。
 これが”下山ダッシュ”である。
 おいらは、かつて、この下山ダッシュにチャレンジしたのだが、痛恨のコースミスで惜しくも敗退してしまった。
 あれから5年の歳月が流れ、時は、2012年。
 今こそ、リベンジの時っつーことで、5年ぶりに下山村駅へ向かいました。

 今回は、旅の様子と下山ダッシュの説明をムービーにまとめましたので、まずは、ムービーをどうぞ。
(というか、ムービーがあれば、本文はいらねーんじゃねーの?? という気もするんだけど...)

下山ダッシュルート
飯田線の始発駅・豊橋よりワイドビュー伊那路で出発!
(右下)急行・飯田線秘境駅号が止まっていた (左)天竜峡の絶景(を無視して下山ダッシュに出発)
(右)天竜峡駅の近くのそば屋・辻本屋 (左)中部天竜駅で待ち構える我らが対戦相手”普通・岡谷行”
(右上)車両番号はクハ312-3015
(右下)天竜川下りの白人さんは、未だ健在
豊橋・豊橋駅

 名古屋駅から特別快速で豊橋に向かい、飯田線に乗り換える。
 豊橋から中部天竜駅までは特急・ワイドビュー伊那路に乗り込んで、一気に北上。
 せっかく大いなるローカル線・飯田線の旅だというのに、特急で高速移動というのはなんとも勿体無い気もするが、まあ、普通電車の旅は5年前にやっとので、今回はさっさと飯田に行っちゃいましょう。
 とは言え、隣のホームには、飯田線の秘境駅を巡る臨時列車”急行・飯田線秘境駅号”が止まっていて、ちょっと羨ましかったりして...

浜松・辻本屋

 下山ダッシュのスタート地点である下山村駅の6駅手前の天竜峡駅で特急を下車。
 5年前にも紹介したが、この駅の近くから出発する天竜川下りのオブジェのモデルは、なぜかガイジンさん。いや、違和感ありすぎでしょう?!
 ここから普通電車に乗り換えて、下山ダッシュにトライするわけだが、その前に、まずは、腹ごしらえ。
 中部天竜駅の近くのそば屋、辻本屋さんで、天ぷらそばを注文。ちなみに天ぷらは”地の物”ということで、信州の山菜の天ぷら。
 山菜らしく”アク”のある味なのだが、天ぷらにすると、それがよい味付けとなる。
 うん、下山ダッシュに向けて、エネルギーがチャージされてきた。

浜松・中部天竜駅

 中部天竜駅に戻ると、下山ダッシュの対戦相手となる普通電車・岡谷行が、すでに入線済み。
 下山ダッシュのチャンピオンでありながら、挑戦者よりも早く入場し、悠々と待ち構える辺り、出来た電車である。相手にとって不足なしですな。

下山村駅をスタート!
飯田・下山村駅

 電車は順調に、下山村駅に到着し、いざ、決戦の時!
 今回は、おいらを含めて5人で下山ダッシュに挑戦したのだが、まあ、傍から見たら、電車の中でストレッチを始めるおかしな集団と写っただろうねぇ。
 駅に着いたら、車掌さんにきっぷを見せて、「途中下車です」と伝えると、我々の戦いに感づいたらしく、
「伊那上郷駅まで?」
 と、聞かれた。
「ええ。走っていきます!」と答えたら
「また、会いましょう」
 と、声を掛けてくれた。
 そんな、心優しい車掌さんに見送られ、下山ダッシュのスタート!
 我々は北へ、電車は西へと走り出していく。

新飯田橋で松川を渡る 川沿いの細い道をひたすら北上 後半に待ち受ける激坂 5年前、道を間違った運命の五叉路
飯田・新飯田橋
 下山村駅から国道151号線と松川を越えるあたりまでは、ほぼ平坦な道が続く。
 わずか数百メートルというところなので、まだまだ、足取りは軽い、軽い!

飯田・上郷

 松川を渡れば、あとはゴールまで、ひたすら上り坂あるのみ。
 特に、中間地点の加賀沢橋の信号を渡ったあとは、推定斜度7%の激坂が続く。
 走るどころか、歩くのもかなりシンドイ。気持ちだけは走ってるのだが、速度は”ほふく前進”並み。
 きびしい!

飯田・高松交差点

 激坂を登り切ったところで、待ち受けているのが、運命の五叉路、高松交差点。
 5年前、おいらは、この交差点を左斜め前に進むつもりだったのだが、間違って右斜め前の道に入り込んでしまう。
 どちらの道でも伊那上郷駅に着くことはできるのだが、左を走っているつもりだったので、駅から遠ざかる方向に走り続けてしまい、無残にも時間切れ敗退。
 今回は、さすがに2度目なので、落ち着いたもので、右に行こうか左に行こうか選択する余裕がある。
 信号が青になり、一瞬迷ったが、ここは5年前に間違って進んだ右の道を選択。
 しばらく直進し、次の信号で左折したら、あとはゴールの伊那上郷駅までの最後の直線があるのみ。ラストスパート! といきたいところなのだが、まだ時間がありそうだし、それより何より足が動かないので、のんびりと駅に向かう。
 電車が近づいてくれば、踏切の警告音が聞こえるはずだが、まったくキンコンと鳴る気配がない。どうやら間に合ったっぽいぞ!

電車よりかなり早く伊那上郷に到着 伊那上郷駅で再び”普通・岡谷行”に乗車 勝利!
飯田・伊那上郷駅

 ま、20分戦という比較的チキンな時間設定だったということもあって、勝負は圧勝。
 待つこと2分で、チャンピオン・普通列車岡谷行きが到着。
 下山村駅で降りた電車に、再度乗り込むと、当然、さっきの車掌がいらっしゃった。
 無事間に合ったことを報告すると、
「よかったですね!」
 と、答えてくれた。
 迷惑な団体客だったと思うのだけど、暖かく対応してくれた車掌さん、ありがとさんです。謝謝!

 時間的には圧勝だったんだけど、まあ、疲れ果てましたわ。
 電車に再乗車した後は、電車の片隅で、燃え尽きた上に、水をかけられた灰のように、ほおけていました...。
 いや、ほんと、疲れたわ....。

駒ヶ岳ではまだスキーが出来るほどの残雪があった (左上)駒ケ岳の反対には南アルプスも見える
(右上)駒ヶ根名物ソースカツ丼
(左下)マルスウイスキー工場
(右下)降雨体験車「あめ太郎」!
駒ヶ根・駒ヶ岳

 下山ダッシュの後は、せっかくなので、駒ヶ根まで足を伸ばして、早太郎温泉で一泊。
 翌日、まずは、駒ヶ根ロープウェーで千畳敷へ向かう。駒ヶ根ロープウェイは、高低差日本一(950m)のロープウェイで終点の千畳敷駅の標高(2611.5m)もまた日本一。
 標高2600メートル地点の千畳敷は、5月中旬だというのに、まだ一面銀世界。
 小さいながらもスキー場まで営業している。
 ロープウェイに乗る前までは、Tシャツで過ごしていただけに、驚愕の光景。
 ただ、雪が残っているので、ロープウェイの駅の周辺以外は歩けない状態。景色は素晴らしいけど、もう少し暖かくなってから、登るべきでしたな。

駒ヶ根・駒ヶ根ファームス 味わい工房

 ロープウェイから降りて、バスで移動し、駒ヶ岳の麓、菅の台を散策する。
 まずは、腹ごしらえということで、菅の台バスセンターの近くの駒ヶ根ファームス 味わい工房で、ランチタイム。
 ここは、地ビール・南信州ビールが売りのレストランで、地ビールを使ったビール煮なんかも楽しめる。
 だが、しかし、やはりここは、駒ヶ根名物・ソースカツ丼を外すわけにはいかないでしょう!
 ここで、一つ、当ブログとして、訂正しなくてはならないのが、5年前、「ソースカツ丼を食べるなら、駒ヶ根ではなく、福井!」と力説した件。
 素直に前言撤回しちゃうけど、ここのソースカツ丼はうまい!
 ソースカツ丼は、福井ではなく、駒ヶ根にすべし!

駒ヶ根・本坊酒造株式会社 信州ファクトリー

 帰りの高速バスまで、ちょっと時間があるので、近くのマルスウイスキーさんの工場を見学。
 蒸留工程の説明なんかも楽しいんだけど、圧巻は、ウイスキーを寝かせている倉庫。
 ウイスキーの酒樽が倉庫の天井までぎっしりと積み上げられていて、樽越しに熟成されたウイスキーの匂いが強烈に漂っている。
 いや、ドンキーコングがいたら、どれだけ酒樽を投げつけられることやら...

 全然関係ないんだけど、ウイスキー工場に行く途中に見つけたのが、降雨体験車”あめ太郎”
 それは何かと問われたら、国土交通省さんの天竜川河川事務所さんの設備で、時間雨量10mmから180mmまでの6段階の雨量を体験できるというシロモノ。
 赤い屋根の建物の中に置かれた軽トラックの先頭部分に乗り込んで、スイッチを押すと、猛烈な勢いで雨が降ってくる。
 時間雨量180mmなんていったら、もう外は、ほぼ水中。窓の向こうなんか、全く見えない。ちなみに、体験料は、無料!
 それなりに結構楽しい設備なんだけど、なにがすごいって、この”あめ太郎”って、河川敷の公園にポツリと野ざらしで置かれているんだよね。公園の遊具扱い的な感じで...

 そんな”あめ太郎”の余韻覚めやらぬまま、名残惜しいが名古屋へ帰宅の時間。
 行きは東海道線と飯田線(+下山ダッシュ)で、ほぼ一日がかりで駒ヶ根にやってきたんだけど、帰りは、高速バスにて、わずか2時間余りで、名古屋に到着。
 そりゃ、ほぼ直線で名古屋に帰るんだから早いのは当然なんだけど、飯田線ののんびりぶりを改めて実感いたしますな。

 そんなわけで、6年越しで、やっと下山ダッシュに成功しました!
 もう、これで、心残りはございません。「我が人生に一点の曇り無し」の境地ですな。
 とは言え、我が人生は、もう少し長そうなので、次の”挑戦”を探さないといけないね。
 なんか、おもしろいチャレンジって、他にはないかねぇ????

7 件のコメント:

  1. さすがの肉○2012/06/21 10:12:00

    リベンジおめでとうございます。

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  2. さすがの肉○さん

    素早すぎるコメントありがとうございます!
    それにしても、下山ダッシュって、素晴らしい小冒険ですね。

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  3. お疲れ様でした。
    内容はまだ見ていません。
    秘境駅はどうでした?
    動画見ましたらまたコメントをコメたいと思っています。

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  4. リベンジおめでとうございます。
    いやぁ、面白いですね、このブログは。
    今後も色々な企画をお願いします。

    走ったんですか?

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  5. お久しぶりです!
    秘境駅は、特急で見事に通過してしまいました。卑怯者ですな。
    とりあえず、このブログ最大の積み残し”下山ダッシュ”が解消しました。
    次のチャレンジ企画を考えているんだけど、なかなかいい企画がなくてねぇ...。

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  6. 通りすがりです!
    母の実家が後半の激坂から
    高松交差点の途中のあたりにあるので
    伊那上郷駅はよく利用しました!
    あの坂はきついですよね…
    あの坂を登りきれて、無事電車に
    間に合われたみたいで尊敬です!

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  7. こんばんは、約2ヶ月後の亀レスですが、ありがとうございます。
    あの坂は、走るのはもちろん、歩くのもなかなか厳しい坂でした。
    噂によれば、遠い未来にはあのあたりにリニアの駅ができるのだとか。
    そうなると、飯田の街も飯田線も変わってしまうかもしれませんね。

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