IT Penguin

2016/08/21

バースデイきっぷ 四国全鉄道 完全制覇(#2 愛媛前編)

 JR四国が3日間、特急、グリーン車付きで乗り放題になる「バースデーきっぷ」を使って、四国の全鉄道路線を制覇する旅。
 まずは徳島をスタートして、四国の右下あたりを時計回りに一周。
 続いて、鳴門に寄り道しつつ、うどん県こと香川県は高松へ。讃岐うどんを食べて英気を養ったところで、今度は愛媛方面に進撃開始。

贅を尽くしたグリーン車の車内 1日目の終点松山駅
高松・高松駅

 高松からは、一旦、うどん県を離れ、愛媛方面へ向かう。香川県の残りは3日目に制覇する予定。
 次に乗る電車は、松山行きの「いしづち23号」。2時間34分の乗車時間と194.4キロの乗車距離は、今回の旅で最長となる予定。
 今まで、わりと無個性な車両だったのだが、今回は円を基調とした正面デザインと緑と黄色の側面ラインが印象的な車両である。
 途中、多度津駅まではグリーン車が無いのだが、多度津駅で岡山方面からやってきたしおかぜに併結。しおかぜの車両にはグリーンがあるので、多度津駅からグリーン車に移動する。
 この車両、グリーン車の内装もなかなかおしゃれ。さらに、広い座席幅、頭部を包み込むようなヘッドレストなど、至福の移動空間となっている。
 考えてみると、このいしづちが本日最後の列車にして、今回の旅で初の”電車”。あらためて、ディーゼル車に比べると、電車は静かで、加速時のショックもマイルド。なんだか、落ち着きますわ。
 終点まで乗車するので、乗り過ごしの心配もなく静かに寝られると思っていたのだが、ふと気が付くと、途中からグリーン車に乗車しているのが、おいら一人になっていた。
 こうなると、意外と落ち着かないもので、音楽でも聴こうかとヘッドフォンを耳につけるが、よく考えたら、誰も居ないのに、ヘッドフォンを付ける必要があるのかと悩む。
 悩んだ末、誰もいないんたからヘッドフォンで音楽を聞きながら、大声で熱唱すれば良いのではないかという間違った結論に至った。疲れてるな、おいら...。

松山・松山駅

 ほぼ定刻通りに、松山に到着。
 夜も更けて閑散とした駅舎を後にし、初日の全行程を滞り無く終了。
 最後に、明日全線制覇する予定の伊予鉄道の路面電車と郊外電車が平面交差する大手町駅の見学にでかける。電車が鉄道の踏切を渡るというなかなか珍しい景色をみることができるのである。
 大手町駅横の踏切に着いたところで、ちょうど市電が到着。線路をまたぐ際にガガッガガッと特徴的な音を堪能して、ホテルへと向かう。


伊予鉄道 市内線と高浜線の平面直交
(上)松山駅早朝
(下)雨の伊予大洲駅 (左)愛ある伊予灘線・伊予長浜駅
(右)伊予灘沿いの愛ある伊予灘線の車窓
松山・松山駅

 翌朝、再び松山駅へ。
 高松から宇和島まで伸びる予讃線だが、一部松山から先の区間で、内子線経由の路線と分岐し、再合流する区間がある。
 その分岐区間の制覇にとりかかる。
 松山駅の1番ホームの端の方に遠慮がちに停車している宇和海1号車に乗車。この列車にはグリーン車はおろか指定席専用の車両もなく、自由席車両の一部に「指定席」と書かれたヘッドカバーが置かれた車両があり、そこが指定席となっている。
 指定席をとってはいたものの、早朝の列車で乗客はまばら、むしろ自由席の方が席を広々と使えるような状況。
 天気予報では曇りだったのだが、宇和海に乗っているうちにみるみるの天気が悪化。内子線を通過するあたりで、大雨になってくる。

大洲・伊予大洲駅

 40分ほどで、内子線まわりの制覇を終え、伊予大洲駅に到着。どうにか雨は小降りに落ち着いてきた。
 松山からここまでの区間、特急は山側の内子線経由となり、反対の海側の線路は「愛ある伊予灘線」というキラキラ・ネームが付けられている。愛称を付けるのはいいけど、なんだか恥ずかしくて「愛ある伊予灘線は、何番ホームから発車しますか?」と言い出せないってのは、誰得なんだろうか? と、考えてしまう。
 で、20分ほど待って、その「愛ある伊予灘線」経由の列車に乗って、松山方面へ戻っていく。伊予大洲から伊予長浜駅までは、肱川に添って海に向かい、そこから伊予灘に添って松山方面に進んでいく。
 この海に沿った区間は、四国鉄道随一の絶景の一つ。
 山が海岸線ギリギリまで張り出していて、その縁に張り付くようにして線路が敷設されている。よって海からすぐ近くなのだが、線路が海岸線より少し高い場所にあり、伊予灘を見渡すことができるのだ。
 ところどころに設置された駅は、どれもこじんまりとしていて、駅というよりは”停車場”という雰囲気で、風情があるる。時間があれば、景色の良さそうなところで、降りて海岸線まで歩いてみたいが、時間もないし、天気もイマイチなので、諦めて先を急ぐ。

(上)伊予鉄の郡中港駅
(下)伊予鉄道 電車・バス1日フリー乗車券 (上)高浜駅駅前の港
(下)高浜駅の駅舎
伊予・伊予市駅

 向原駅で2つの線路が合流した後、次の伊予市で下車。
 ここで、伊予市駅のすぐ近くにある伊予鉄道の郡中港駅へ移動する。いよいよ、伊予鉄道制覇への狼煙をあげる時がきた。
 伊予鉄道は松山市駅を中心に3方向に伸びる郊外線と路面電車から構成されている。郡中港駅は、郡中線の終点で、まずは松山市駅に戻るとする。
 伊予市駅の正面から道路を挟んだ向かい側が郡中港駅。ここから一気に伊予鉄道を制覇するので、「伊予鉄道 電車・バス1日フリー乗車券」を1500円で購入する。三つ折の厚紙で出来た1日乗車券で、中面に年・月・日のスクラッチがある。慎重に本日の日付である16(2016年)と7(7月)と(17日)の部分を削ることで、本日有効分の1日乗車券が完成する。
 この旅、始まって2日目にして純民間資本のいわゆる私鉄に初めて乗車する。やってきたのはロングシートのいかにも私鉄といった2両編成の車両である。そんな車両がよく似合う、都市郊外の田園地帯を30分ほど走ったところで、いよてつの中心駅松山市駅に到着する。

松山・松山市駅

 終点・松山市駅に到着すると、今度は向かい側に到着する高浜行きの電車に乗り換える。
 高浜方面に一駅進んだ大手町駅のすぐ先が昨日の夜に見た平面交差を見た踏切である。昨日は踏切を横切る路面電車を眺めたが、今日は電車から路面電車の線路を横切る様子を眺める。やはり、ガガッガガッという音が心地よい。

松山・高浜駅

 高浜線も20分ほどで終点・高浜駅に着く。高浜線はここで終わりのはずだが、駅名標を見ると次の駅「松山観光港」があるかのようになっている。これは、線路が続いているわけではなく、松山観光港への連絡バスが出ているという意味。
 ま、バスには興味が無いので、折り返しの電車が出るまでの数分間だが、駅の外に出てみる。
 駅の目の前には、周辺の離島への船の出る港があり、観光客で賑わっている。世間はどうやら夏休みらしい。振り返って、改めて高浜駅の駅舎を見てみるとなかなか歴史と風情を感じる木造の駅舎。
 が、悠長にしている時間はないので、ホームに戻って折り返しの電車に乗る。さっき乗ってきた車両だが、よく見るとうっすらと側面に"KEIO"の文字が見える。どうやら、この車両は京王の”お下がり”のようである。
 で、伊予鉄の郊外線の残りは、横河原線。高浜線は原則、横河原線に直通するので、折り返しの電車に乗れば、そのまま横河原線の終点・横河原まで連れて行ってくれる。

(左上)うっすらと車両に"KEIO"の文字
(右上)松山市駅に向かう横河原線 観覧車のあるところが松山市駅
(下)横河原駅の駅舎
東温・横河原駅

 1時間弱で、横河原線の終点・横河原に到着。出来たばかりなのか、すごく新しい綺麗な駅舎である。
 まあ、多分に偏見だし、正直に言えば途中で寝てしまったわけではあるのだが、伊予鉄の郡中線と高浜線と横河原線ってのは、どれも同じ景色に見え、なんというか、驚くほど車窓に代わり映えがしない。
 正直に告白すると、どうも横河原線に乗った記憶があやふや。写真もロクに撮ってないし...。うーん、なんか、寝心地はよかったような...。

 で、8分後、やはり同じ電車で松山市駅に折り返す。
 松山市までは30分ほど。
 市街地に近づくと、単線の線路が民家の合間を縫うようになり、屋上に「大観覧車・くるりん」のある松山市駅の駅ビルが見えてくる。
 そして、駅ビルの下に電車は吸い込まれ、伊予電鉄の郊外線3線の制覇が完了。
 しかし、伊予鉄は郊外線だけでなく、市内線とよばれる路面電車もある。間髪入れずに、松山市駅の正面にある市内電車乗り場へ移動し、伊予鉄を制覇の仕上げにとりかかる。

0 件のコメント: