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2014/10/08

スルッとKANSAI 3day 1192.5km 完全制覇(#9 近鉄編)

 関西ほぼ全ての私鉄が乗り放題となるスルッとKANSAI 3day チケットを利用して、索道(ケーブルカー)以外の関西私鉄を3日で踏破する過酷な企画も、いよいよ終わりが見えてきた。
 スタート前は、ゴールまでたどり着けるものなのか、色々と不安があったのだが、どうにか3日目の夕方まで辿り着いた。
 これまで、スルッとKANSAIの鉄道会社19社局中、18社局の”全線”を乗ってきたわけだが、最後の1社、近鉄だけは、その広すぎる営業範囲ゆえ、スルッとKANSAIが使用できるエリアが"近鉄全線"ではない。
 具体的には、まず、三重県の青山町以東が除外される。つまり、伊勢や名古屋は対象外。そして、なぜか道明寺線と田原本線、さらに吉野線の壺阪山より吉野側が対象から外れている。
 それでも、対象路線は317.1キロで、阪急と阪神と南海を足した距離とほぼ同じ。恐るべき近鉄路線網。
 現在のところ、制覇済みの近鉄路線は、けいはんな線と難波線・大阪線・奈良線(大阪難波-生駒)の一部と京都線(京都-近鉄丹波橋)の一部。広大な近鉄路線網からしたら、末端をかじったに過ぎない。
 時刻は、夕方4時。終電までの8時間余りで、残り全ての路線、すなわち関西私鉄完全制覇を目指す。

京都・近鉄丹波橋駅

 近鉄制覇の手始めは、全席指定のリクライニングシートで快適に移動できる近鉄の花・近鉄特急2連発。
 丹波橋から奈良へ移動し、奈良線を折り返して生駒へ。

生駒・生駒駅

 生駒へは、昨日に引き続いて2分遅れで到着。どうも、今回、近鉄さんからは定時運行に見放されている気がする。
 が、まあ、乗り換え時間に余裕はあるので、全く問題なし。駅構内のマネケンでワッフルを購入。ありがとう、駅ナカ!
 生駒からは、生駒線に乗り換えて終点・王寺へ。この電車でとうとうスタートから60時間が経過する。

王寺・王寺駅

 王寺駅のすぐ隣に新王寺駅があり、そこから近鉄の田原本線が延びているのだが、これはスルッとKANSAIの対象外。
 王寺からはJRにも乗り換えられ、天王寺駅まで大和路快速で2駅20分。天王寺駅は、近鉄・大阪阿部野橋駅のお隣なので、そこまで移動すれば、大阪阿部野橋駅から伸びる南大阪線の制覇を行うことができる。
 というわけで、王寺から大和路快速に乗り換えるが、ついさっきまでの近鉄特急が夢だったのではないかと思える阿鼻叫喚の車内。混んでいるのは致し方ないのだが、なんかすごくうるさい。
 まあ、文句を言っても仕方がないので、つり革にしがみつきながら大和路の旅を耐え忍ぶ。今回、計4回JRショートカットを利用したが、これが最後。残りは本当に近鉄のみとなった。

大阪・天王寺駅

 天王寺駅に到着し、直上に”あべのハルカス”が開業したばかりの近鉄・大阪阿部野橋駅に移動する。
 あべのハルカスができて、改札周りはすっかり様変わりしてしまっていた。
 都心に帰ってきてしまったので、駅では多数の電車待ちの人々でごった返している。これだから都会はアレなのよね...。


大阪・大阪阿部野橋駅

 大阪阿部野橋から南大阪線とその先に延びる吉野線(ただし、壺阪山まで)とその支線への進撃開始。
 まずは、古市より長野線に直通する河内長野行の準急に乗る。もう、ムギュムギュの満員電車。

河内長野・河内長野駅

 河内長野駅に到着し、3度目の日没を迎える。いよいよ、あと15本、5時間少々でゴール。なんとか、ゴールまでたどり着けそうな気がしてきた。
 河内長野駅は南海との乗り換え駅で、昨日さんざん乗った南海電車がホームに止まっている。昨日のことだが、すでに遠い思い出ですな。
 そして、反復横とびのごとく素早く古市駅へ帰還。古市から尺土に移動して、今度は御所線へ。
 終点まで行って、戻って20分。再び、壺阪山を目指す。

高取・壺阪山駅

 ここまで順調だったのだが、尺土からの急行が1分ほど遅れて出発し、壺阪山に着いたときには2分遅れになっていた。
 次の折り返しの電車に間に合うのか不安だったが、橿原神宮前を越えて吉野線に入ると単線になるので、基本的には反対側の電車も遅れているはず。
 で、やはり、反対側の特急も2分遅れて到着し、無事乗り換え成功。
 ところで、壺阪山みたいなローカルな駅に行くと、ホーム間の移動が跨線橋や地下通路ではなく、”踏切”だったりする。乗り換え時間が短いとむちゃくちゃ焦るんだよね。

 壺阪山から橿原神宮前は、近鉄特急。だが、乗車時間はまたしてもわずかに6分で、特急料金は510円也。
 特急に乗って気がついたのだが、南大阪線の特急は未だに半分の車両が喫煙車。さすがは”大阪ミナミ”、世界が違う。
 今回、4回近鉄特急に乗ったが、これが最後のリクライニングシート。といっても、リクライニングシートを倒す間もなく橿原神宮に着いちゃうんだけどね。


橿原・橿原神宮前駅

 結局、1分遅れて橿原神宮駅に到着。3分あった乗り換え時間が2分に縮まる。
 スタートから60時間が過ぎたここにきて、本気の猛ダッシュ。吉野線のホームから階段を駆け下りて地下通路へ、しばらく走ってから橿原線のホームへ駆け上がる。当然、電車は橿原線の京都行き電車は、「いつでも出発できるぞ」と準備万端で停車している。
 かなりギリギリにタイミングだが、なんとか橿原線の電車に間に合った。が、残り少ない体力を使い尽くしたのか、頭痛がしてきた...。
 この電車を含めて、ゴールまであと10本。

天理・天理駅

 橿原線は、京都線を延長するような形で奈良県を南北に縦断する路線。この路線を北上し、途中支線の天理線も制覇する。
 各駅停車で、天理線の乗換駅・平端へ、平端からは6分3駅で終点天理に到着。天理教があるためなのか、運行本数のわりにやたらとデカい頭端式の駅である。
 帰りの電車は別の電車になるようなので、ホームを歩いて移動。21時近くなり、乗客の数もかなり減ってきた。
 平端に戻って、大和西大寺に向かう普通電車に乗り換えるが、これが記念の150本目(JRを加えると、154本目)の電車。もしかしたら、3日で150本電車に乗るなんてのは、なんらかの世界記録なんじゃないだろうか?


奈良・大和西大寺駅

 大和西大寺駅に到着。大和西大寺駅には、大きな駅ナカ施設・Tims's Placeがあり、なんかうまそうな物がいっぱい売っている。が、たいして腹も減っていないので、何も買わずに奈良線のホームへ。
 近鉄も残りは、大阪線の布施-青山町間と信貴線のみ。奈良線自体は、昨日と今日、近鉄特急で乗り潰したのだが大阪線に乗るため、快速急行で鶴橋へ向かう。
 閑散としていた橿原線と違い、奈良線はまだまだ賑わっている。しばらくして、奈良線のホームにやってきたのは、直通する阪神の車両。閑散時はクロスシート、混雑時シートが90度回転して壁際に並びロングシートになるタイプの車両。
 以前、東武全線一日制覇のときも同じことを言ったのだが、この手の車両の座席がロングシートになっているときは、ヘッドレストがペタッと壁についている様子がどうもクイズ番組の解答席に見えて仕方がない。
 と言っても言いたいことが伝わらないだろうから、写真を撮りたいのだが、今時車内でパシャリとしようものなら、どんな謂れのない罪に問われるかわからないので自粛しておく。

大阪・鶴橋駅

 奈良線と大阪線の分岐駅は布施駅だが、普通は全ての電車が停車する鶴橋で乗換えを行う。
 22時近くなり、奈良・名古屋方面のホームはまだまだ人がいるが、難波・神戸方面のホームは、人影が途絶え始めている。
 鶴橋から最後の支線・信貴線を制覇するため、河内山本駅へ向かう。あと5本でゴール。2時間後には、3日間に及んだ電車監禁生活からも開放されるはず。

大阪・河内山本駅

 20分弱で河内山本に到着し、あと4本。
 この3日間で幾度となく繰り返された、「盲腸線に乗り換え、終点で折り返し、乗ってきた電車で戻ってくる」の儀式もこの信貴線が最後。信貴線は、終点から西信貴ケーブルカーに接続し、信貴山への参拝の足になっている路線だ。
 信貴線の終点・信貴山口に到着して、残り3本。ケーブルカーはとっくの昔に終電を向かえ、この駅で降りる人はほとんどいない。
 河内山本に戻ってきて、あと2本となった。
 19社局、関西ほぼ全ての1000キロを超える私鉄に乗ったが、いよいよオーラス、近鉄・大阪線を残すのみとなった。

大阪・河内山本駅

 河内山本駅の大阪線のホームに戻ってくる。この線路のはるか70km先にある青山町駅にたどり着ければ、「3日間でスルッとKANSAIエリアの全ての鉄道路線(索道を除く)を制覇する」という目的を達成することができる。
 線路としてはあと1本だが、電車は途中で一度乗り換えなくてはならない。
 よって、まずは準急で五位堂駅へ移動する。

香芝・五位堂駅

 最後の乗り換え駅に五位堂駅に到着。これが最後の乗り換えと、力強く五位堂駅のホームを踏みしめる。
 ここから乗る快速急行の終着駅が、ゴールの青山町駅。
 快速急行は、どうやら1分ほど遅れて到着したようであるが、もう乗り換えることはないので、途中で打ち切りにならないのであれば、どんなに遅れても問題はない。
 電車に乗り込むと、ずいぶん久しぶりのクロスシートがお出迎え。あとは、近鉄のおっさんが急にストライキでもやらかさない限りは、ゴールにたどり着けるはずなので、安心して熟睡することができる。
 ゴールまであと1時間を切っている。

名張・名張駅

 ふと目が覚めると名張駅で電車が停車していた。いつの間にか三重県に突入していたらしい。
 そうかそうかと、またウトウトして、しばらくした後に目が覚めたのだが、まだ名張に止まっている。
 もともと5分停車なのだが、なんだかそれ以上動いていない気がする。が、まあ、そのうち動くだろうと思って、またウトウトする。

伊賀・青山町駅

 結果、3分ほど遅れて青山町駅に到着。
 鈴鹿山脈の手前の駅・青山町。特急以外の大阪発の電車は基本的にここが終点となる。こんな時間に乗り降りする人はいない場所なので、電車から降りる乗客は数えるほどしかいない。
 66時間を超える時間を費やして、2府5県、スルッとKANSAI加盟の関西私鉄19社局の鉄道を全て制覇する旅は、ついに終焉を迎えた。

 とりあえず、3日間の旅を終えてわかったことは3つ

  • 3日間で、ケーブルカーを除くスルッとKANSAI全鉄道路線を制覇することができる
  • 人は3日間電車に乗り続けることができる
  • でも、4日はムリ
 以上。

今回の全ルートと乗った電車の一覧を載せるので、もう1回続く。

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